海賊・自由と仲間と家族と【12】

掲載号 05年04月30日号

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 検使とは働船(戦闘する船)1艘に1~2人いて、その船の兵士・足軽・水夫にいたるまでの者たちの活躍ぶり、その活躍の軽さや重さ、剛毅な働きだったか臆病だったかなどをよく見届ける役である。海賊たちの活躍はその後、検使によって、ひいきされることなく、大将に伝えられる。よって、海賊たちは、その働きは常に検使によって正しく評価されるので、目立とう、手柄を立てようなどと考えずに、いつも協力し合い、必死に働くことができるのだ。

五、海賊船

船。それが海賊の生活の場。海賊たちが駆使した様々な船を見てみよう!

安宅船(あたけぶね)

 戦国時代最強の軍船。攻撃力・防御力ともに優れた、水軍の主力。船首は箱形で、ここに大筒(大砲)を備えた。小さくて500石積、大きいものでは3000石積。櫓数は数10丁~100丁余りまであった。全長37.2メートル、全幅10.6メートル、全深3.4メートル。

関船(せきぶね)

 安宅船に次ぐ軍船で、安宅船より船足が速いので早船とも言われる。鋭い船首のおかげで、波に向かって容易に漕ぎ進める。櫓数は40~80丁。全長23.4メートル、全幅4.8メートル、全深1.65メートル。

小早(こはや)

 機動性、高速性があるので、連絡用、小型の戦闘艦として活躍。縦横自在に動ける、瀬戸内海に適した軍船。櫓数は10数丁。全長10.8メートル、全幅2メートル、全深0.65メートル。

斥候船(せっこうせん)、物見船(ものみふね)

 海賊は、こんな小船にもいろいろな工夫を凝らす。

  1. 「ほーっ」とあるように、小さな船だが、しっかり帆が張れる。

  2. なんと船の両方に舵がついているのだ。

 斥候船。文字通り、偵察を行なうにふさわしい、海賊らしい船である。もちろん櫓で漕ぐ。

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