海賊・自由と仲間と家族と【7】

掲載号 05年03月26日号

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船中の四功 舵取り

役割 舵を取ること。船の中では第2位の地位。よって、船頭が討ち死にをした場合、その代りの役となる。

資格 船頭並みの才能・経験が必要。

年齢 船頭が若ければ、舵取りは老練な者を用いるようにするが、この”老練”というのは、年齢の老いよりも、経験を積んでいるかどうかによるという。

選出方法 船に乗り込む水夫が、すべてよい者ばかりとは限らないので、数多い水夫の中から、能力のある者だけをそろえるのは困難である。そのため、まず舵取りは、よく吟味して選ばれなければならない。

舵取りのここがスゴイ!&これが小早だ!

 毎年恒例水軍祭り・小早レース!舵取りが船を操り、漕ぎ手は櫂で漕ぐ……。と言っても、この小早、実は本当の小早ではないのだ!

本当の小早はこれだっ!!

 漕ぎ手は櫂ではなく、櫓で漕いでいる。舵だってこんなに大きい。↓

kaizoku7a.jpg

 舵取り・水夫以外に他の戦闘員を乗せなければならない。↓

kaizoku7b.jpg

 小早レースの小早には、そんなスペースはないようだ。大舵を操り、大櫓を漕ぐ。海賊時代の舵取り・水夫はスゴイ!しかし現代にも、大舵・大櫓を使った、”本物”の小早で、小早レースを行なっている地域があった!それは、三島村上水軍の本拠地 能島を含む、大島の宮窪町。さすが能島!

宮窪町教育委員会編集・発行「伊予水軍物語」より

船中の四功 山立(やまだち)

役割 艫先(船尾)にいて、昼はもちろん、夜でも海を走らせるとき、潮の流れの順逆、浅瀬や暗礁、風向きなどを見定めて、舵の方向を告げる。水先案内人。

資格 舵取りにも劣らない器量(才能)をもっていること。物事の先を見通すことができなければならないので、経験が豊富でなければならない。

年齢 この役もやはり、年齢よりも、力量や経験が重視された。

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