【傍目八目】合併の第一幕は下りた。前に向って進むしかない。

掲載号 05年03月26日号

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そううらましやるはもっともじゃが、背に腹はかえられぬわいの
坪内逍遥つぼうちしょうよう「桐一葉」

 瀬戸田町議会の尾道合併協議案に議決は慎重派つまるところ反対派にとっては背に腹は変えられぬ苦渋の選択であった。

 2000年9月、県が示した合併パターンは尾道、三原、因島が相手先。それに単独町制存続派がからんで町内の世論が分裂した。2003年10月、住民投票結果に基づき因島市と法定合併協が設置されたが瀬戸田側の委員と議会が一方的に離脱。両市町は孤立した。財政的には避けて通れない平成の大合併。住民投票の重み、民主主義を否定する言動に町長リコール運動の輪が広がった。

 2004年10月町長辞職に伴う出直選挙では両候補とも「尾道合併」を掲げた。結果は新人の田頭秀生町長が誕生。町議会のいやがらせ発言はエスカレート。区長連合会が解散声明。正副議長の引責辞任など紆余曲折はあったが、合併の第一幕は下りた。もう後ろへは引き返せない。前に向って進むしかない。

(村上幹郎)

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