傍目八目

掲載号 05年01月22日号

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 国が行財政改革―地方分権というレールを敷いた平成の大合併。第1ステージのタイムリミットはあと2カ月に迫った島と島が橋で繋がった因島市と豊田郡瀬戸田町の新市合併計画は紆余曲折のあげく瀬戸田町側が離脱。舳先を尾道圏に向け年末年始にかけて合併協議は急ピッチで進められてきた。

 これに伴って、合併準備のプロセスに欠かせない住民説明会が因島・瀬戸田の両市町で開かれている。住民の要望や意見を今後の合併協議に反映させるという目的だが「合併ありき」という前提での経過説明や将来構想について住民の意見をはさむ余地はない。「これでいいのか。ほかの方法はないのか」という疑問を引きずっている。

 そうした不満が「合併できなかった場合の責任のとり方」を問う質問に現れている。結果責任を問うよりも合併の賛否をにぎっているのは議会であることを知らない住民が多いことも否定できない。その議会は合併協議に賛成はしているものの合併議決への道程は未だ不透明である。

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