県立因島フラワーセンター 「当面の閉鎖回避」の解釈めぐり 県が、市長に議会説明の撤回を要求

掲載号 04年07月31日号

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 県農林水産部の中川日出男部長は27日、村上和弘因島市長が26日の臨時市議会で「フラワーセンターの当面の閉鎖は避けられた」と説明したことについて、事実に反するとして撤回を求める通知を文章で行った。

 これに対して、市長は「議会での説明は、県との協議にもとづいて市長としての見解を示したものであり、なぜ撤回を求められたのか理解に苦しむ」と、拒否。さらに因島市は県に、なぜ、またどこをどのように撤回しなければならないか、説明を求めている。

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 県は6月3日、因島市に対し、県がフラワーセンターから撤退し、因島市が移管を受け入れない場合は閉鎖すると通告し、7月中旬までの回答を求めた。それ以降、協議がつづき22日の県と市の担当者協議で県は、

【1】平成16年度は市に管理委託する調整をする
【2】17、18年度は市に委託する
【3】19年度から市に全面移管する

 ―との内容を提案。これを受けて、因島市側は、県との協議のベースができたとして、臨時市議会において村上市長が、「当面の閉鎖は回避された」と答弁した。

 議員の質問に答えた内容は、市長として当然の説明責任を果したもので、撤回する必要があるかどうかは見解の相違。

 県はこれに直ちに反応し「調整中であるにもかかわらず、あたかも県が方針を決定したような説明であり誠に遺憾」「事実に反し、重大な誤解が生じる恐れがある」として、「ただちに撤回し、市議会と市民に事実に基づいた説明」を要求してきた。

 しかし、県の提案を因島市が、「当面の閉鎖回避」と解釈するのも無理からぬことであり県の真意がどこにあるか、はっきりしない。

 こうした背景には、フラワーセンターについて、単なるひとつの県営施設にしか思えない県と、市をあげた最重要問題にせざるをえない因島市との温度差があると言えるだろう。

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