芸をみがきつづける 西川流師範 和田三千代さん(60)

掲載号 04年05月29日号

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 長年にわたる邦楽・日本舞踊の保存・普及の努力が認められ、平成16年度文化功労賞を受賞した、土生町の西川流師範和田三千代さん(60)。芸名西川歌秀。

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 日本料理「よしむら」の吉村軽一さんの長女として生まれ、親のすすめで日本舞踊を習い始めたのは、因島が市制を施行した年で小学校の低学年のとき。51年目の受賞。市制50周年記念の邦楽花舞台では師範の踊りを披露した。

 「一生が勉強。芸をみがきつづけたい」と、月に4回広島市の西川鯉芸廊(こいきろう)師匠のもとに通う。三味線も地元の杵屋五左浪(きねやごさなみ)師匠に習う。生活のなかで、体型をベストに維持する努力をおこたらない。シャキッとした姿勢と足の筋力の鍛錬が大切だという。

 弟子の指導に力がこもる来年2月には、2人のお弟子さんがかつらをつけた本衣装での踊りを舞うために稽古指導に忙しい。

 ボランティア活動である土生公民館の「踊りの会」や敬老会への出演も約30年間つづいている。各種行事で依頼されて踊ることも多い。若い人に踊ってほしいとの願いをこめる。

 因島高校を卒業後、家業の店に入り、平成元年に母親のあとをついで女将になり多忙な日々。ご主人の到さんの理解があってこそ。2男1女と孫2人に恵まれ、娘さんも今や名取り。

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