傍目八目

掲載号 04年04月03日号

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 現行の市町村合併特例法の期限は、あと一年。県内の市町村再編は加速され、新年度の4月1日には府中市と甲奴郡上下町▽三次市・双三郡6町村・甲奴町▽呉市・川尻町など市町村が期待や不安、戸惑いを交錯させながら財政事情による「苦渋の決断」で合併、新たな自治へ踏み出した。その一方で、いったん、破談になった因島市と瀬戸田町の合併話を住民投票という民意で復縁の労をとったが面子と感情のもつれはとけそうにない。

 

 その要因の一つにあげられるのは、瀬戸田町側から選出されている合併協委員が柴田大三郎町長をはじめ大半が三原市との合併を望んできた人達。「民意は尊重する」といいながら腹のうちは因島市との合併を心よく思っていない。

 新市庁舎の位置や廃棄物処理場をめぐる環境施策のすれ違いなど自治体同士の利害対立から合併話が破たんするケースがあるが、合併法定協負担金の否決は全国的に異例。住民不在の合併協という誹(そし)りはまぬがれない。

因島公園の桜

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