虎次郎は行く 出版記念会 来賓トーク【終】 その精神を受け継いで 経済評論家 泉 和幸

掲載号 04年03月27日号

前の記事: “本因坊秀策小伝 市教委が発行
次の記事: “因島を離れゆく娘のさみしさを慰めるごと桜咲きたり

 この因島市において、瀬戸内海が生んだ偉人―碁聖本因坊秀策伝の全三巻が上梓されたことは、まことにおめでたく、また意義深いものであります。

idumiwako.jpg

 「虎次郎は行く」の作者である庚午一生君(本名村上幹郎)が、徹底的な取材を通して囲碁のまち因島をクローズアップした業績は、決して一過性のものではありません。地域のたて糸である伝統、文化、産業を引き継いで、時代のよこ糸を紡いでいくことは私たちの仕事であります。

 今日、地方分権の流れが進行しておりますが、その時代のなかで因島市と瀬戸田町が、様々なわだかまりをすてて、智恵をふりしぼり、新しい広域行政地域を確立していくことが求められております。

 この場に村上和弘市長がいらっしゃいます。市長ご自身が、しまなみ海道を軸にした新しい地域づくりを声高に瀬戸田町長に呼びかけていくことこそ、「虎次郎は行く」の精神を受け継いでいくことになるのではないでしょうか。

 「虎次郎は行く」というひとつの作品を地域おこしに役立てていくことが、この会場に集まられた方々の共通の課題でもあります。

E

トラックバック