瀬戸田臨時会2日再開 三原合併一票差の再燃 議長辞職で捨て身の戦法

掲載号 02年08月31日号

前の記事: “市町村合併は過疎化を救えるか【1】 21世紀の生き残りをかける道を模索 一過性だった架橋ブームの余波
次の記事: “公共工事談合疑惑協議打ち切り 2日臨時市会で契約締結承認求む 入札制度改善求める市議会の声

 三原市へ合併するか、それとも現状のままか―と、2つの意見に分かれている豊田郡瀬戸田町。8月12日深夜になった臨時町議会で一票差とはいえ、三原広域合併推進協議会(任意協)への加入が否決された。ところが、あきらめ切れない柴田大三郎町長とコンビで三原広域合併を望む向山達夫氏が議長を辞職したことで、いったん終結していた合併問題が再燃するという事態が起きてきた。

ロスタイムで逆転図る攻防

 三原任意協は瀬戸田町を外して21日に三原、本郷、久井の1市2町でスタートした。すでに事務局を三原市に設置「編入合併」という方針が出された。

 そうした情勢の中で、瀬戸田町が編入を希望するなら関係する市町の9月定例議会まで待とうということでロスタイム扱い。

 こうした背景から瀬戸田町の三原合併賛成派議員は向山議長辞職で一票差の逆転をねらった。その戦略を読みとった反対派議員とのせめぎ合いは会期延長の繰り返えし。議会人であれば議長職を望まない者はないはずだが、候補の調整すら進んでいない。

橋も対等合併も町長の思惑外れ

 同町が三原合併を目指す理由だった「三原・瀬戸田架橋」は実現が難しいと藤田知事が発言。三原広域合併で「対等新設」にこだわっていたが事務局案は「編入」方式。久井町はすでにこの案を了承した。これから瀬戸田町が任意協に参加しても同町だけが対等合併になることはまずなかろう。こうした夢をこわす現状に町民の動揺もかくしきれない。

E

トラックバック