愛媛県側の島しょ部 架橋沿線は今治市へ 上島四島法廷協設置

掲載号 02年08月24日号

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 因島市との合併を模索した近島の架橋で結ばれていない愛媛県越智郡上島四島(弓削町、岩城村、生名村、魚島村)は将来の島々のあり方などを視野に入れて今治市との合併を打ち切り今月初めに四島で法定協議会を設置した。

 四島の住民意識は、経済、医療、文化面での因島市との交流、依存度が高いものの越県合併という高いハードルなどを考え、市町村の財政状況を優先「合併特例法」に合乗りを選択。とりあえず財政危機をしのごうという結論。これに対し、合併目的を行政の都合で住民本意をタナ上げにした手段に過ぎないという批判の声もあるが、人口8000人に充たない上島地域の合併は将来への段階的ステップでもある。

 一方、今治市と越智郡下11市町村は任意の合併協議会を設立、新市誕生を目指している。9月中には法定協へ移行するが、12市町村合併は愛媛県内で最も多い組み合わせ。大三島町をはじめ「しまなみ海道」の沿線島しょ部は全町が参加。今治広域合併で人口十八万余となる。こうした現状から上島四島の将来像をどう描き出すのか課題が残されているといえよう。

村上幹郎

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