因島市議選投票率過去最低 薄らいだ地区対抗住民意識 視線は来年1月に向け無情な戦い
掲載号 05年04月30日号
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争点なき残任選挙
有権者にとって、もっとも身近な市会議員選挙だったが、いま一つ燃え上がらなく投票率は81.64%で過去最低。地方分権の名のもとに平成の大合併はアメとムチにしばられて住民の意志よりも政治・行政主導で尾道圏への編入(吸収)合併に駆け込んだのが3月末のこと。憤懣と白けムードのなかでの市議選だったため出足は低調だった。目立った争点もなく、しまなみ海道の料金値下げ問題や合併後の活性化対策など有権者にとってしらじらしく聞こえ耳障りのようだった。
気になるのは定数20議席に対し2人オーバーという少数激戦。そして、今回当選しても残任期間が来年1月9日までの8ヵ月足らずで、尾道合併による定数8の増員選挙が控えている。立候補者も支援者も公約や御題目よりも地縁血縁や組織を頼っての「歩け歩け」の個別訪問に重点を置いた戦術展開が目立った。
下心は尾道増員予備選
今回の市議選は市街地中心部の候補を含めて、出身地の地盤以外で支持者を増やそうという傾向が目についた。かつては各町代表の対抗戦と考え、他地区の候補者や支持者が進入するのを嫌ったものだが、そうした住民意識も薄らいできた。選挙法がきびしくなり飲酒や炊き出しをしなくなったこともあるが、都市型に変わってきたともいえる。
ごく一部の地域には旧態依然とした習慣も残っているが、今回は落選するのが2人だけということもあって下位グループを見て戦略をたてる陣営と、8ヵ月後の尾道合併増員選挙に視線を向けた上位グループに別れ、終盤は従来以上に過熱した選挙戦となった。その結果、上位と下位グループの得票差が予想以上にひらいた。
各陣営では、次の尾道合併増員選挙への対策に頭が痛いが、8議席に対し14―15人が挑戦する公算大。さらに1年後には尾道市議会の改選期を迎えての選挙が控えており、まさにサバイバルゲームを勝ち抜くまで地盤・カバン・看板に体力・気力の試練、洗礼が待っている。
(村上幹郎)
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