因島フラワーセンター 県が市移管を最後通告 活用か閉園か選択迫る
掲載号 04年06月12日号
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県は平成16年度中に、重井町の県立フラワーセンターから撤退し、因島市が移管を受け入れない場合は閉園する方針を固めた。長谷川博章・県農水産総室長らが3日、因島市役所を訪問、方針を伝えた。

【1】開設目的の地域活性化が達成された。
【2】入場者数の激減で、集客施設としての維持が困難―などが理由で、「受け入れられなければ、閉園の準備をする」と通告した。
7月中旬までに因島市の回答を求めており、受け入れれば、今秋に県が策定する「分権改革推進プログラム」に盛り込む。
「突然の提示で、一方的な内容」と、とまどいをかくせない村上和弘因島市長は、「花卉(かき)についての県民の知識と栽培技術向上のための文化施設で、営利目的のテーマパークでない」として、県立の存続を求める見解を示した。8日開会の市議会定例会は、大出金三、吉田尚徳、岡野長寿、岡野孝志の4議員が一般質問。吉田、岡野孝志両議員がフラワーセンター問題について質問した。
―とうとう・・・と暗い表情の職員、園芸業者、観光関係者。フラワーセンター職員は正規が3人、臨時が9人。春の段階で内示をうけていた職員は、「何も答えられない。県に直接聞いてほしい」と表情を固くする。同センターに年間約1000万円を納品する因島花卉園芸組合員の生活を直撃する。閉園になれば、5・6万人の入場者がある観光施設がなくなるわけで、観光関係者の危機感は大きい。
市移管の理由は県の行財政改革
実は、県の同センターの市への移管打診は突然のことではない。県は平成11年行財政改革を理由に市への移管を打診。そして移管を前提に6~7千万円にのぼる赤字を県が3分の2、残りを市が負担してきた。市は平成13年、大温室や花壇のリニューアルなどの「センター周辺整備計画」を作成。そして、市への移管をくいとめ、県立のもとでの委託運営のレベルにとどめようとした。しかし、県はこれを拒否。それ以降毎年、問題を先延ばしにしてきた。
ところで、県は入場者数の激減を市への移管理由にあげる。しかし、本当の理由は県の行財政改革にあり県の都合によるもの。開園当初からフラワーセンターは営利目的の施設でなく、造船業界の構造不況に対応する、県の因島地域振興策の一環であった。入場料も幼児や65歳以上などが無料で入場しやすくする配慮がなされてきた。昨年度の入場者約6万人のうち約31%を無料入場者数が占める。
県は昨年10月、同センターの管理者である財団法人広島県農業開発公社を同広島県農林振興センターに統廃合し、市移管の準備に踏み込んだ。つまり、県立はもはやないと宣言したのに等しい。花卉の生産振興や観光面において「県立」への依存体質をつよめ、それにすがるしか策をもたない因島市側は大慌てになった。市をあげて同センターの新しい活用に取り組むか、閉園を座視するか、焦眉の課題である。
広島県立因島フラワーセンター
ホームページ http://www.kosya.org/flower/
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