因島市9月定例市議会 10日から19日の10日間 合併推進室設置など審議

掲載号 03年09月13日号

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 因島市と瀬戸田町の合併法定協議会設置を決めた住民投票の結果をうけて、9月定例因島市議会は10日開会。会期は19日まで。10・11両日、村上泰通、岡野長寿、榎本清文、岡野孝志、大出金三、清水通秀の6議員が、合併問題を中心に一般質問にたった。

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 答弁にたった村上和弘市長は、住民投票と住民意識調査の結果は、市民が瀬戸田町抜きの合併を望んでいないことを示している。しまなみ軸合併の展望のもとに瀬戸田町との1市1町の合併を最優先課題にしてすすめていきたいと、法定協議会の早期設置への決意を述べた。

 上程された議案は20件。法定協設置にむけての「合併推進室」新設にともなう条例改正案、市長ら特別職の給与引き下げの条例改正案などである。

 合併推進室に、「合併推進」と「広域推進」の2つの係を設け、合併業務と広域行政をになっていく。

 市長ら特別職の給与引き下げは、財政改革にむけた市がすすめる人件費削減の第一歩。まず市長2.98%、助役2.21%、収入役と教育長を1.64%引き下げ、さらにそのうえに1年間にかぎって、それぞれ10%、8%、7%削減する。

法定協設置にむけ歯車回転

 因島市と瀬戸田町の両首長は10月法定協設置を言明しているが、法定協予算の決定、21名の法定協議会委員の選出も急がねばならない。
 住民投票以後、その結果の持つ重みは両市町の住民のなかに浸透し、確実に法定協設置にむけて歯車はまわり始めている。
 この時代の流れに、何人とも無関係ではおれないだろう。行政と議会とも住民から、最後のテストにかけられている。

瀬戸田合併特別委協議を開始

 住民投票の結果をうけて瀬戸田町合併問題特別委員会(向山達夫委員長)は5日、因島市と瀬戸田町の法定協設置に向け協議を開始した。

 同町の亀井瞬広域振興対策室長が、因島市との合併協設立準備会の現状、今後のスケジュールなどの報告を行った。

 柴田大三郎町長は質疑のなかで、法定協の設置は10月下旬になるとの、見通しを示した。
 瀬戸田町9月定例町議会は、16日から29日の14日間の会期で開かれる。


因島市9月定例市議会 一般質問と答弁(10・11日) 2003年9月20日号

 村上泰通議員(重井)は住民投票の因島市の投票率が50%を切ったことに触れて、尾道広域を求める市民の要求にどのように対応するのかと質問。市長は、住民投票と住民意識調査の結果は、市民が瀬戸田町ぬきの合併を望んでないことを示しており、まずは瀬戸田町との1市1町が最優先。また、しまなみ軸の合併という観点で尾道広域にも対応したい、と答弁。さらに同議員は、私立重井幼稚園の保護者からでている3歳~5歳の一貫保育実現の要望にどのように対処するのか、と質問。重井町では3・4歳が私立幼稚園、5歳は市立幼稚園と分担して保育がなされている。この現状に対して市長は行財政改革の観点から、平成17年度をめどに市立幼稚園の廃園を検討すると答えた。

 岡野長寿議員(田熊)は田熊町老人集会所建設問題について質問。先延ばしになっている現状は、田熊老人クラブにたいしての背信行為であり、来年度には予算処置をとるべきではないか、と述べた。田熊老人クラブの約30人が傍聴席をうめるなか市長は場所の選定を早急に協議したいとした。

 榎本清文議員(三庄)は弓削、生名渡船の長崎桟橋待機駐車場が、車が県道にもあふれて交通事故の危険のあることを指摘。抜本的な改善は困難だが改善が可能かどうか地元と協議する、将来的には港湾整備の一環として解決できないか検討すると、市長は答弁。さらに同議員は高齢者への外出支援サービスが打ち切られる例が増えていることを指摘、市の善処を求めた。

 岡野孝志議員(田熊)は住民投票後の強行スケジュールで合併に間に合うのか。また尾道広域とどのような接点を持つのかと、質問。さらに同議員は、行財政改革のスピード化、前倒し因南中学校の設立にむけ、該当3中学校の交流促進を述べた。

 大出金三議員(重井)は政・財・官の癒着を指弾。因島市長選が企業ぐるみの選挙になっており、大物政治家を通じて圧力をかけるスタイルになっていると批判した。合併については、住民投票が「強行手段」であるとしたうえで、あらゆることを想定してすすめなければならない。村上市長の尾道広域への対応は、亀田尾道市長への礼を欠いているとした。

 清水通秀議員(重井)は住民投票の結果を歓迎すべきとしたうえで、しまなみにふさわしい新市の名称、両市町民が利用しやすい場所への新庁舎建設を述べ、合併特例債を活用した「生口橋無料化」の実現を提案した。市長は、合併特例債は建設事業が中心であると説明したうえで、検討、研究することを約束した。

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