朝十時の太陽

因島高校長 松林博文

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 全国の同窓会員の皆様こんにちは。本校のホームページに私は、本校の今後の教育の在り方として、「千古不易の旧き良き教育の姿に立ち帰り、村上水軍以来の進取の父祖の血を受け継ぎて、まったく新しい因島高等学校の教育を追求する。これを『復古維新』と表現したい」と書き、「復古維新」の内、「復古」 の部分については、先日のPTA新聞に、「450年前のDNA」という1文を投稿し、天文18年(1549年)にキリスト教を我が国に初めて伝えたフランシスコ・ザビエルの書簡に書かれている。

 「この国の人は礼節を重んじ、一般に善良にして悪心を懐かず、何よりも名誉を大切とするは驚くべきことなり」 という文章を紹介して、「『復古』すべき日本人のあるべき姿はこの450年前の日本人の姿だと考えています。生徒の中にも教師の中にも450年の時空を越えて当時の日本人のDNAは確実に組み込まれているはずです。私はこのDNAを信じ、ここに依拠して本校の教育を創っていきたいと考えています」と書きました。

 「維新」については、今年は学校改革元年と位置づけ、多くの教職員が戸惑う中、様々な事に挑戦しています。学校評価・人事評価・管理職の授業観察はもちろん、中学校の保護者に対する本校の学校経営についてのアンケート調査、生徒による授業満足度調査(学年末実施予定)、起案制度の導入等々、これらは今までの本校にはその芽さえなかったものです。また定時制は昨年からの「聴講制度」に続き、今年度から「単位制」「3年修学制」導入を果たしました。

 統合以来五年、本校は初期の頃の混乱した時代を脱してようやく飛躍する時代のとば口へとさしかかりました。毛沢東の顰(ひそ)みにならえば、現在朝十時の太陽です。まだ朝の寒さが多少残っているとはいうものの確実に中天にむかつて昇りつつあります。

 本校に対する会員の皆様の熱い思いを胸に学校経営を行っていきますので、今後とも側面からのご支援をよろしくお願い致します。

掲載日 : 2003年08月01日 E

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