水軍兵法書の教え

村上水軍の残した兵法書には、「天地人」の教えとして「天の時、地の利、人の和」を重んじ、すべてのことにあたれと記されています。天地人の教えを伝えてきた一族や地域は日本各地にありますが、我々、村上水軍として海に生きる者としてそれを解釈をするならば、「板子(いたこ)一枚下は地獄」といわれるほどに、過酷で危険に満ちた海上活動をかんがみなければなりません。

天の時とは、時の運であり、 天候でもあり、 人の力の及ばない事象であり、それをおそれ敬う心、先祖や神仏にも味方になって貰うため、自らを律する気持ちであるかと考えられます。

地の利とは、主には地勢の優位性を見極める事ですが、それは今日で言う、科学(サイエンス)であり、技術(テクノロジー)です。それは知識を余すところなく活かす知恵と考えられます。

人の和とは、海上で、命をともにする仲間が守るべき秩序のことであり、それはチームワークという仲間意識から広がり、例えば先陣を競い合う相手をも思いやることで真の目的に向かうという、より大きな和であると考えられます。

文責 因島水軍まつり企画チーム 藤井

天地人

裏方スタッフのTシャツにも「天地人」。想いはひとつ。