因島で見た野鳥【181】絶滅危惧IB類(EN)オオセグロカモメ

オオセグロカモメ㊧とセグロカモメ㊨。2013年2月13日撮影。
絶滅危惧IB類(EN)は、前回取り上げた絶滅危惧IA類(CR)に次いで絶滅の惧れがあるグループで、39種がリストに掲載されている。この中には、コウノトリ、トキ、イヌワシやブッポウソウなどがよく知られているが、因島で見た野鳥のオオセグロカモメ、アマサギとカシラダカも含まれている。ここでは、オオセグロカモメについて述べる。
オオセグロカモメは、本連載【97】で紹介した。
冬鳥の大型のカモメで、全長64cm(※レッドデータブックの数値を記載)、足は淡紅色、嘴は黄色で下嘴の先端に赤い斑点がある。この特徴は本連載【36】で述べたセグロカモメとほぼ同じであるが、背と翼の上面が、セグロカモメでは青灰色で、オオセグロカモメでは、濃青灰色で黒く見える。色の濃さは、撮影条件によって違ってくるので、両種を同じ条件で撮影して比較する必要がある。再掲であるが、両種を比較した写真を写真①として示す。因島では、稀に、セグロカモメの群れに混じっている。
レッドデータブックによると、国内の主な繁殖地は北海道、青森県で越冬期に繁殖地に留まる個体と南下する個体がおり、少数が関東以南で越冬する。かっては、国内で普通見られていたが、1,990年代以降に急減し2,000年代以降減少は加速している。減少の原因は、捕食者(ノネコ、ドブネズミ、キツネやオジロワシ)、餌資源の減少や人為的撹乱とされている。第4次レッドリストでは準絶滅種(NT)であったが、今回絶滅危惧IB類に変更された。
筆者による因島での観察記録では、セグロカモメは毎年飛来しているが、オオセグロカモメはここ数年は飛来していない。統計的な調査をしていないので、長期的な傾向は不明である。
文・写真 松浦興一
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