「社会を明るくする運動」入選作文【9】立ち直る勇気
尾道地区保護司会(木村修二会長)が行った第75回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。
立ち直る勇気(中学校の部 尾道市長賞)
御調中学校3年 土佐晃太郎さん
「社会を明るくする運動」。その言葉の中には人を思いやる優しさや、誰もがやり直せる社会への願いがこめられていると僕は思います。
僕たちが何かをする時、最初からすべてが上手くいくわけではありません。失敗したり間違った選択をしてしまったりすることはどんな人にも起こりうることだと思います。そこで大切なのは、その後どうやって立ち直るか、そしてそれを見守り、支えようとする人がいるかどうかです。
過ちを犯した人に対して、「悪いことをしたのだから仕方ない」と突き放すのは簡単です。しかし、その人が「もう一度やり直したい」と本気で言うなら、それを否定せずに理解や協力することが大切だと思います。
周りの人たちが立ち直りを目指す人に寄りそうこと。それだけで心の支えになると思います。信じてもらえるだけで、もう一度頑張ろうと勇気が湧いてくる人もいるはずです。
僕は一年生の頃、テストでとても悪い点数をとってしまい落ち込んでいました。普段は怒らない父も珍しく僕を叱りました。しかしその後父は僕を見捨てることなく、どうすればいいかを一緒に考えてくれました。おそらく当時の僕は、叱られただけで終わっていたら何事にもやる気が出なかったと思うし、もっとダメな方へ進んでいたかもしれません。父からの励ましにとても助けられました。
僕は、自分の周りの誰かが間違いをしてしまった時、その人を遠ざけるのではなく、真剣に関わり、「大丈夫、一緒に頑張ろう」と声をかけられる人になりたいと思っています。実際にはそんなに簡単なことではないし、怖い気持ちが出てしまうかもしれません。しかし、もしも自分が逆の立場だったらやっぱりもう一度信じてもらいたいし、前を向くための支えがほしいと思うはずです。父が僕にしてくれたように、温かい励ましで人の力になりたいと思います。
「社会を明るくする」というのは、特別な誰かが立派なことをするという意味ではありません。ちょっとした思いやりや、相手の気持ちを想像しようとすること、そして、人の「これから」を大事にしようとする気持ち。こうした一人一人の行動が、周りの空気を変え、社会全体を明るくしていくのだと思います。
そのとき、今の自分に何が出来るのかを考えました。友達の話をしっかり聞く、困っている人に声をかける、SNSなどで人が傷つかない言葉を選ぶ、そういった小さな積み重ねが優しい社会に繋がっていくと信じています。
人を信じる気持ちや立ち直りを応援する姿勢は僕たち中学生にもきっと持てるはずです。
だから、家庭や学校、地域など身近な場所でも、誰かが失敗したときにどう接するかはとても大切です。笑ったり無視したりするのではなく、「大丈夫」「また頑張ればいい」と言える雰囲気を作るだけで、その人は救われるかもしれません。社会全体がそうした空気で満たされれば、「またやり直せる」と信じられる人が増えると思います。
すぐに大きな変化がなくても、小さな一歩の積み重ねが未来を創ります。やり直せる勇気を持った人を、僕たちが応援できる社会でありたいと思います。そして、そんな温かい社会の中で、僕も誰かの力になりたいです。
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