「社会を明るくする運動」入選作文【5】非行のない明るい未来へ
尾道地区保護司会(木村修二会長)が行った第75回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。
非行のない明るい未来へ(小学校の部 尾道市入選作品)
山波小学校6年 小川陽咲さん
この数字は2022年に広島県内で、非行によって補導された少年、少女の人数です。
皆さんは「非行」という言葉を知っていますか。私はこのテーマの作文を書くにあたって、非行の言葉の意味をあまり知らなかったので調べてみました。非行とは、未成年者が法律に違反したりしていなくても、周りから見てあまり好ましくない行いをすることを指すそうです。
どうしてこのような「非行」に走ってしまうのでしょうか。
私はまだ小学生で、その人達の気持ちを理解することができませんし、分かりません。調べてみると、主な原因はその人が置かれている環境に問題があるようです。非行に走ってしまう人には、「困った時に相談できる友達や家族がいない」人が多いそうです。例えば、悩み事ができたけれど、親も友達も相談できる人が周りにいない。そうなった時に、一人で悩み事をためて、日に日に孤独とストレスがつのっていき「誰かに止めてほしい。自分の痛みを分かってほしい」という思いでそういった行いに出てしまうというケースがあるそうです。
このような事情を知り、私は本当に幸せな環境にいるのだなと思いました。私には、周りに相談できる親、友達だっています。当たり前と思っていたけれど、その人達から見たら、きっと私の暮らしは当たり前ではなくて恵まれているのかなと思いました。正直、そういった人達を見ると「何してるんだろう。未成年なのに」と思っていました。
でも、今回そういう人達の事情を知り、非行をしてしまう人の背景には、相当な辛さを抱えていることを知って心が痛むと同時に、勝手な偏見をもっていた自分を恥ずかしく思いました。
では、どうしたら非行に走る人を減らすことができるのか、私の考えは三つあります。
一つ目は、そういう人達が「安心できる居場所」を作ることです。親でもいい、友達でもいい。電話すれば相談に乗ってくれる機関もあります。とにかく誰でもいいから相談することを大切にしてほしいです。
これは、私の生活に置き変えても言えることだと思います。
私が友達関係で悩んだ時には、よく母に相談しています。母に相談したおかげで、その友達とは今でも仲良くすることができています。悩み事があったら一人で抱えこまずに誰かに相談する、そして悩んでいる人を一人にさせないということを意識して、そういう人がいたら進んで話しかけられる人になりたいと思いました。
二つ目は、自分の軸をしっかりともつことです。どれだけ周りの環境が安定していなくても、将来の夢や目標をもって、周りに流されずに努力することが大切だと思います。例えば、私は中学校で生徒会に入ることを目標にしています。生徒会で全校生徒を引っ張るには「人をまとめる力」が必要です。
私のクラスでは、その日の日直のすてきな姿をほめ言葉にして伝え合う活動があります。そこで見えてくるみんなの長所を自分の中にも取り入れて誰にでも平等に接することができ、誰からも信頼され、全校生徒をまとめられるような人になれるようにがんばります。
三つ目は、地域の人達と関わりをもつことです。私の地域では、登下校中に民生委員の方達による「見守り隊」の方々がいらっしゃいます。こういった方々が地域を見守ってくださるおかげで、私達児童が安心安全に登下校できています。私達の身近なところに地域の方々の目があると思うと、非行も起こりづらくなると思います。
また、私の母は、高齢者が孤立しないよう集まる会で、お茶やお菓子の準備などをするボランティアをしています。その会では七十歳以上の方が多いそうです。見守り隊の人達もその会に来ているそうです。そこで、私もいつか母のように、地域の方々とのつながりをもっていきたいです。
そういった、地域の人と積極的に交流すること、誰かが一人で悩んでいたら自分から話しかけるなど、一人ひとりが身近なことから行動すること。それが、より良い社会を創っていくための近道なのではないかと思います。
そして、仮に非行に走ってしまっても、私はまた戻ることができると思います。『だからあなたも生きぬいて』という本の著者でもあり、本の主人公の大平光代さんは波乱万丈の人生だったけれど、「これではだめだ」と思い、そこから猛勉強をして再起を図り弁護士にまでなりました。非行に一度走ってしまっても、「こうなりたい」と目標を強くもてば、人はどんな状況でもまた立ち直れる、ということをこの本から教わりました。
悩みを抱えた人は実は救いの手を待っている。それぞれが他人事と思わない優しい輪が、社会に広がっていきますように。
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