「社会を明るくする運動」入選作文【5】言葉のナイフ

尾道地区保護司会(木村修二会長)が行った第73回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。

言葉のナイフ(小学校の部 尾道市入選作品)

因北小学校6年 川上渡和さん

今も誰かが傷ついているかもしれない。誰かの命が消えようとしているかもしれない。誰かの言葉のナイフで。

ぼくも、言葉の選択を間違えて、相手が嫌がりそうなことを言ってしまったことがあります。その時のことを、書きたいと思います。

ぼくが五年生だったある日、友達と学校へ遊びに行きました。学校には、四年生も遊びに来ていました。遊んでいると、その四年生が、やってはいけない事をしていたので友達と注意をしました。すると、相手が暴力をふるおうとしました。

きっと、ぼくたちの注意の仕方が悪かったのだと思います。

この経験から、言葉はこわいと思いました。相手が悪いことをしていて注意をしただけなのに、暴力をふるってこようとしたのは、ぼくのせいだと思ったからです。たぶん、相手はぼくの言葉を聞いて、イライラがつのってしまったのだと思います。言葉が、スイッチを押してしまったのです。ぼくは、この経験から、言葉について気付いたことがあります。

一つ目は、言葉の悪い面についてです。それは、自分が伝えたい意味ではなく、違った意味で相手に伝わってしまうことです。例えば、「かわいくない(月)」という言葉も、本来は「かわいいね」と伝えたいのに、相手には「かわいくない」と逆の意味で伝わってしまいます。スマホで言葉をやり取りする際にも、このようなことが起こります。言葉を使うタイミングや使う相手、使い方、イントネーションによって人を傷付けてしまうおそろしさがあると思いました。

二つ目は、言葉のナイフについてです。自分は、相手に悪気無く言っている言葉も、相手にとっては、心が傷つく言葉であることがあります。そのときの、相手の状況や立場によっていつもは大丈夫な言葉も相手を傷付けてしまうのだと思いました。体の傷は時間がたてば治るけれど、心の傷は深く残ってしまいます。ぼくは、力よりも、言葉の一つ一つのほうが、影響力があるのではないかと思いました。これら二つのことから、言葉は時にナイフになり得ると思いました。そして、言葉のナイフを放っておくと、いじめや犯罪などにつながってしまうと考えました。

しかし、言葉のすごいところは、使い方によってはみんなを笑顔にすることができるということです。だから、ぼくは言葉を使って、いじめや犯罪のない、みんなが笑顔で過ごすための方法を考えました。

それは、相手の気持ちや立場を考えることです。当たり前のことのように思いますが、意外とできている人は少ないと思います。なぜなら、ぼくの周りでも、相手の気持ちを考えずに、言葉を発し、喧嘩になる友達がいるからです。分かっているつもりでも、人は自分を守るために、相手のことを考えられなくなるのではないかと思います。だから、相手の立場を考えて、自分事のようにすることが大切だと思いました。運動会の前日、お父さんとお母さんがぼくに「がんばってね」と声をかけてくれました。その言葉がやる気につながり、パワーがみなぎりました。お父さんとお母さんは、ぼくの緊張した気持ちを考えてこの言葉を伝えてくれたのだと思います。相手の立場に立って、相手が笑顔になれる言葉をかけることが、笑顔につながると思いました。

言葉は、人を傷付けたり暴力がおきたりとこわい面もあるけれど、無限の可能性があると感じました。言葉を使う時には、言葉の使い方や、相手の事などをちゃんと考えて、使っていくべきです。そういう心がけをしていかないと、友達や、家族、もちろん自分も、いろいろな人の心に深い傷をあたえてしまいます。この世にずっと笑顔があふれる毎日を自分たちで作っていきましょう。

第73回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテスト 表彰者の皆さん

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