元因島市議会議員
 

因島市議会・市政報告

2002年(平成14年)3月

因島市予算編成・施政方針について

(村上とみお 3月定例市議会代表質問より)
 

村上富男

 
 自由民主党を代表致しまして、総体質問をさせていただきます。市長は3年目を迎え、公正で、公平に、行政執行をされており、市民からの信頼も厚く、高い評価を受けていると思っている一人であります。まずは、主要な施策の内容に、ついてお伺い致します。
 

暮らしと環境を守る「安全・安心循環都市」づくりについて

 
【村上とみお(以下とみお)】因島市内には、若者が少なく、消防団員への加入対策を、どのように考えていくのかお聞き致します。
 
【市長答弁】高齢化が進む中で、消防団活動が支障をきたしつつあると認識いたしております。従いまして、若く機動力のある団員の加入促進は、緊急の課題であるとかんがえております。そういった意味では、市職員につきましては、新入職員の加入促進を図ってまいりたいと考えております。
 
【とみお】災害対策では、備蓄をどのように考えているのかお聞かせ下さい。瀬戸田町の職員は、18名で、因島市では、2名が消防団員に入っていると聞きましたが、余りにも因島市の職員が、少ないのではないでしょうか。
 
【市長】災害時の防災機器や食料備蓄につきましては、まだまだ整備されていない状況にありますので今後検討してまいります。大規模災害時には、直接住民に影響を与えるライフラインの対策も講じなければなりませんが、初動・応急に必要なブルーシートや緊急用食料などにつきましても、年次計画をたてながら、取り組んでまいりたいと考えております。
 

 
【とみお】土生町宇和部区の護岸計画はどうなっているのでしょうか。いつまでに、完成するのか、具体的に説明して下さい。また、市民会館入口にある箱崎漁港の漁船等の移船は、いつごろになるのでしょうか。船が移船すると、道路を広げる計画があると聞いておりますが、いつごろまでに、行うのかお伺い致します。
 
【市長】地方港湾土生港、港湾改修事業により、地場産業である水産振興の観点から、船だまりを整備し、安全で機能的な保留施設の整備に取り組んでいるところであり、平成14年度完成の予定でございます。
 
平成14年度 事業費 3億円
市負担金(25%)、7500万円
 
 次に、市民会館入口にある漁船等の移船は土生港宇和部地区の完成が平成14年度予定のため、完成後30隻~35隻位移船は可能でございます。道路計画は、都市計画道路であります黒崎新開安郷線が、現在田熊町明治橋まで完成のため、今後は土生町中心市街地への通じるアクセス道路としての整備が必要と考えているところであり、平成14年度都市計画道路、黒崎新開安郷線の都市計画の変更に必要な交通調査を実施してまいります。
 
【とみお】中庄町徳永区から重井インターまでを、市内バスがないため高齢者や車をもっていない人が、尾道等に行くにも、大変因っていると聞いています。一日数回マイクロバス等を出すとか人材シルバーセンターのマイクロバスを利用するとか考えられないでしょうか。
 
【市長】ご存じのように2月からバスの規制緩和が実施され、今後は企業としての不採算路線は廃止または減便することができることになっております。そのような状況がありますので新たに運行できるものなのかバス会社と協議をすすめていきます。また、シルバー人材センターへ委託しての運行についても、営業路線を平行して運行する場合は協議が必要となります。いずれにしましても市民に迷惑がかからないように、積極的に取り組んでいきます。
 

 
【とみお】毎年市営住宅の入居者を因島市の広報で募集をしておりますが、数年前から毎年申し込みをしても入れない人がたくさんおります。また、向浜住宅の建設は、いつごろするのでしょうか。
 
【市長】公営住宅は、住宅に困窮する低所得者に対し低兼な家賃で快適で質の高い居住環境を提供するもので、少子化対策、高齢者対策、若者定住対策になくてはならない政策であり、重要な課題であると認識しております。
 
 ご指摘の公営住宅の建設につきましては、向浜住宅第5期事業1棟25戸の建て替えが、財政事情もあって未だ実施時期が決まっていない状況であります。また、公営住宅の入居希望者のニーズも利便性の良い場所、駐車場が完備された場所等への公営住宅の建設が求められています。
 
 これらに配慮した公営住宅の建設を行うためには、平成5年3月に策定しました因島市営住宅マスタープランの見直しが必要であり、住宅施策の長期的な目標と施策方針、総合的、効率的な住宅施策を進めるための指針となる因島市住宅マスタープラン(仮称)の策定が必要であると考えています。
 
 この策定につきましては、今後財政健全化計画、及び、長期総合計画との調整を図りながらこの策定をし、向浜住宅第5期1棟25戸の建て替え時期につきましては、計画の目標年次を定め計画的な推進を図って参りたいと考えております。
 
【とみお】下水道の工事を、いつごろから始めようと考えているのか、お聞かせ下さい。
 
【市長】本市の生活排水処理対策は、公共下水道・農業集落排水整備事業による集合処理施設と小型合併処理浄化槽の推進が基本であると考えております。
 
 本市では、生活排水対策として、平成12年度から行政区域全域を小型合併処理浄化槽の補助を実施しているところであり、将来の集合処理施設で整備された地域の普及率の向上を図るうえからも、早急に集合処理施設で整備する地域と小型合併処理浄化槽の補助制度を活用して整備する地域を市民に周知する必要が生じたため、平成14年2月21日に因島市生活排水処理施設整備計画検討委員会を設置頂いたところであります。
 
 この検討委員会で公共下水道、農業集落排水整備事業及び小型合併処理浄化槽で実施する区域を定めて項きますが、公共下水道等の集合処理施設は、事業費が膨大で継続的な実施を要し、さらに終末処理場の位置等住民の理解を得なければなりません。
 
 今後、これらの問題を整理するとともに財政健全化計画等との調整を図りながら着手時期について検討してまいりたいと考えております。
 
(参考) 公共下水道を実施する場合の事務の流れ
(1)企共下水道の終末処理場の位置を決定し住民の理解を得る
(2)基本計画の作成
(3)都市計画決定
(4)下水道事業認可
(5)都市計画法事業認可
(6)事業着手
 

 もてなし文化をかもし出す「しまなみ交流年」づくりについて

 
 【とみお】レンタルサイクル事業の利用状祝をお聞かせ下さい。
 
【市長】平成11年10月18日に瀬戸内しまなみ海道の沿線2市2町は、広島県しまなみ海道’99イベント協会が手がけていたレンタサイクル事業を引き縦ぎました。市内では、重井西港と因島市営中央駐車場の2ヶ所で行っています。
 
 利用状況としましては、平成11年度が土生港453件、重井西港242件の合計695件、平成12年度が土生港391件、重井西港443件の合計834件、平成13年(14年1月現在)土生港509件、重井西港290件の合計799件となっており、増加傾向となっております。これらの中には北海道地域、関東地域からの利用者も含まれております。
 

 
 【とみお】金山フェリー乗り場のトイレと待合室の改築工事をいつまでにするのかお伺い致します。
 
【市長】金山フェリー待合所のトイレの改修ですが、トイレ清掃は行っていますがかなり古くなっており、快適に利用できる状況にはないと思っております。当面、補修を要する設備については、待合室も合わせ改修整備したいと考えています。
 
【とみお】花いっぱい運動の運営方法を見直したらどうでしょうか。
 
【市長】現在、因島市花いっぱい運動推進協議会は12地区の加盟により組織されています。市のキャッチフレーズ「水軍と花とフルーツの島」にもありますが、市からの補助金を財源に、各地区の花いっぱい運動推進協議会がそれぞれ限られた予算の中で花壇、プランタなど工夫を凝らし、シーズンを通して住民のボランティアにより、花の栽培を行っております。
 
 また、春のフラワー祭においては、6地区ずつが立体花壇を製作し、展示しております。こうした住民参加型は、負担が大きいとは思いますが、ご協力をいただきながら継続することにより、市民の美化運動やもてなしの心の醸成につながるものと考えております。
 
【とみお】市内で消防車が入らないところが多くあります。空き地等市の方で用地買収、道路拡幅ができないのでしょうか。特に土生町の塩北区周辺では、道が狭いために、車どうしの衝突事故も多くあると聞いておりますので、どのように考えているのかお伺い致します。
 
【市長】生活道路の整備につきましては、地域住民の日常生活のなかで最も身近に利用されるものであり、この整備は重要な課題と認識いたしております。
 
 平成14年度も引き続き緊急自動車などが安全に通行できるよう狭隘な箇所の拡幅、改良を重点的に実施し、住みよい生活環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
 
 ご指摘の土生町塩浜区周辺につきましては、家屋が道路に連担しているため用地買収は困難であるため、道路側溝の蓋設置による道路幅員の確保について地元区長会と協議しながら、年次計画に基づいて取り組んで参りたいと考えております。
 
【とみお】明るい町づくりを目指している因島市においては、街灯が少ないように思います。国・県・市・会社・個人が、支払っている金額と件数、それぞれいくらあるのでしょうか。市内では、優良企業がありますので、街灯のスポンサーにお願いにいっているのでしょうかお伺い致します。
 
【市長】街灯につきましては、安全なまちづくりを進めていくために、平成14年度は新しく40基分の予算73万5千円を経上いたしました。従って今年度は591万4千円の電気代と65万3千円の修繕料を見込んでおります。
 
 国道、県道、市道の道路照明施設につきましては、道路管理者が、主要な交差点箇所、横断歩道箇所、公共施設箇所にそれぞれ設置いたしております。
 
 現在、しまおこし課が担当しております都市照明のスポンサー件数は、165件、金額にして約50~60万の支払いとなっております。景気低迷の折、スポンサー辞退の問合せもありますが、継続依頼と同時にスポンサー開拓につきましても、訪問・電話・新聞折込み等でお願いをしております。
 今後につきましても、「町を明るく」をスローガンに普及・維持管理に努めてまいりたいと考えております。都市照明推進協議会と共に、市内業者にスポンサーのお願いにまいります。
 
【とみお】因島囲碁博物館をいつまでに建設するのか。また基金は、現在いくらあるのでしょうか。
 
【市長】現在、国立囲碁博物館の設置を国へ要望しているところですが、市としても施設の規模や展示物、或いは管理運営等についての調査研究を行う事としております。その調査結果を踏まえて、今後、建設に向けた年次計画も作成できるものと考えております。
 
 囲碁の振興に要する経費の財源にあてることを目的に設置しております、因島市囲碁振興基金については、約613万4千円となっております。
 

 資源と技術を紡ぎ出す「次世代産業都市」づくりについて

 
 【とみお】市民農園をどのように、考えているのでしょうか。
 
【市長】農産物を育て収穫する喜び、余暇の活用健康増進、また、農業活性化のために有効なものであると考えております。本市におきまして、どのようなニーズがあるのか調査するとともに、先進事例を調査等研究してまいりたいと考えております。
 
【とみお】農業振興についての産地強化対策事業の異体的のものを、教えてください。
 
【市長】産地強化対策事業についてでありますが、近年、柑橘の表と裏年があり隔年結果傾向が強まって、販売価格も低迷し、農家の経営を圧迫しております。農業の基本はまず「土づくり」にあると考えておりますし、「土づくり」の推進が隔年結果防止の有効な方策であり、また、品質のよい果実の生産につながるものと考えております。堆肥等の有機資材を購入する農家に対して、産地強化対策事業として農協と連携して助成し、「土づくり」を推進してまいりたいと考えております。
 

 
【とみお】県立フラワーセンターンの運営・管理を早急に県と相談しながら市民の納得できる交渉をして下さい。65才以上は、現在入園料は、無料ですが、100円ぐらい徴収して、入園料ではなく、協力金として、お願いしては、どうでしょうか。
 
【市長】議員の皆様方や関係各位のご意見をお聞きしながら慎重に対応してまいりたいと考えております。また、65歳以上の入園料についてでありますが、県には広島県立因島フラワーセンター設置及び管理条例、同管理規則が定めてありますので、管理運営の移管の協議に併せて検討、協議してまいりたいと考えております。
 
【とみお】「つくる育てる」栽培漁業の振興事業とは、どのようなものなのでしょう。今、行っている事業は、どのようなことをしているのでしょうか。
 
【市長】漁業資源を豊富にし、漁業の活性化を図る目的にマダイ、クロダイ、ギザミ等の稚魚や稚貝の放流等の事業を漁協と連携して実施しており、今後も各種事業と並行し継続して実施してまいりたいと考えております。
 
【とみお】ユニバーサルデザインを、どのように考えているのでしょうか。
 
【市長】年齢や性別、身体的能力、国籍や文化など人々の様々な特性や違いを超えて、すべての人が利用しやすい、すべての人に配慮したまちづくりやものづくり、しくみづくりを行い、これまでのバリアフリーへの取り組みをさらに一歩進めた考えであります。
 
 広島県では、すべての人があらゆる場面で障壁を感じることなく、安全で安心して生活を楽しむことができる社会の実現を目指し、現在、「ユニバーサルデザインひろしま推進指針」を策定中ですが、公共施設のハード整備だけでなく、書類の簡素化やワンストップサービスの実現、更には、企業によるユニバーサルデザイン製品の開発や普及を推進するなど、県民、事業者、団体、行政それぞれの主体的・積極的な取り組みが期待されているものです。
 
 高齢化の進展など、これからの社会のあり方を考えますときに、本市におきましても、今後、推進体制や財政問題も含めて、その取り組みを総合的に検討していく必要があると考えております。
 
 当面は、新たに整備する公民館や庁舎などの公共施設にエレベーターを設置し、お年寄りから子どもまで、誰もが安心して利用でるように整備するなど、可能なことから取り組んでまいりたいと考えております。
 

 やすらぎと生きがいを育む「生涯現役年」づくりについて

 
 【とみお】市内には、いくつのボランティア団体があるのでしょうか.また何名の人が参加しているのでしょうか。
 
【市長】現在因島市社会福祉協議会に登録されている団体、員数は介護ボランティア「やすらぎ会」62名、精神保健ボランティア「さわやか会」13名、手話サークル「ふれあい」30名、点字サークル「あけぼの会」120名、朗読録音グループ「なぎさ会」25名、移送サービス協会「ゆうわい」25名の6団体175名となっております。
 
【とみお】市内の失業者は、今何名いるのでしょうか。
 
【市長】現在、総務省が発表した一月の全国の完全失業率は5.3%と前月の5.5%から0.2ポイント低下しています。県の2001年の平均完全失業率は、4.4%と前年比を0.1%上昇しているところであります。次に、尾道公共職業安定所因島出張所管内の失業者は,統計資料はありませんが,一月の有効求職者数は685人、うち中高年齢者数は330人となっており,有効求人数は423人、有効求人倍率は0.62倍であります。
 
【とみお】児童福祉対策のうち、市内では、何名の車椅子生活者が、いるのでしょうか
 
【市長】現時点で8名の方に児童身体障害者日常生活用具貸与事業として対応させていただいております。
 
小学校 1名  7歳
中学校 1名 15歳
生活保護者の人数・金額 160万位
生活保護者の種類が多い
 
【とみお】高齢者福祉事業者で、一人暮らし老人に、緊急通報と援助事業を何名の人宅にベルをつけているのでしょうか。また、病院にも、独り暮らし老人宅に、ベルの設置は、できないのでしょうか。
 
【市長】ひとり暮らし老人宅等への緊急通報装置の設置についてでございますが、平成14年2月末現在で緊急電話が262件、緊急ベル11件となっております。
 
 緊急ベルにつきましては、通報を受けていただくお宅までの配線が必要ですので、通報先が対象者の近所の方に限定されます。ご質問にございます「病院とひとり暮らし老人宅へのベルの設置」につきましては、配線等の問題で困難でありますし、万が一、病院に設置できたといたしましても、ベルが鳴るだけで、その状態を聞く事ができません。
 
 市といたしましては、一軒の家にベルを鳴らすだけの緊急ベルよりも、消防署へ通報が行くと同時に、本人と話もできますし、その近所の方3~4人の名前や電話番号、担当の民生委員、かかりつけの病院等の情報が、すぐに出てくるようになっております緊急電話の整備を中心として考えております。
 
【とみお】介護保険事業の居宅介護支援事業所は、市内には、何件あるのでしょうか。
 
【市長】因島市医師会ケアマネステーション、あおかげ居宅介護支援事業所、居宅介護支援事業所かざぐるま、社会福祉協議会の因島市介護保険総合相談センターの4ヵ所でございます。
 

 情熱と知恵を生み出す「人材育成都市」づくりについて

 
 【とみお】組織・機構改革についてであります。市民の要望は、すぐにしてほしいことを、市役所に行ってもなかなかしてもらえない問題がたくさんあると思いますが、市民対策として「いますぐやる課」を設置してはどうでしょうか。
 
【市長】ご提言の「いますぐやる課」の新設につきましては、貴重なご提言と受け止めております。ご提言は、住民からのいろいろなご要望に即座に対応する、部署として「いますぐやる課」を新設してはとのご提言と受け止めております。
 
 住民からのいろいろなご要望に対処する方法として,議員のご提言にあるような新たな部署の設置による対応もあろうかとは思いますが、当面は、住民への応対研修、事務処理の改善等、現行の組織全体の課題として認識し、職員一人一人が問題意識を持って改善にあたりたいと思っております。
 
【とみお】市民要望についてお伺い致します。因島墓地公園を拡大をして頂きたいのですが、今の実態は、どうなっているのでしょうか。
 
【市長】墓園の拡大につきましては、隣接地は因島市運動公園計画区域の決定を受けており困難です。墓園には240区画ありますが、すべて使用許可しております。年に数件の問い合わせがありますが、辞退の変動は少なく平成11年度に辞退の届け出があり、公募して使用の許可をしたと言う状況です。今後需要の動向を見ながら研究してまいります。
 
【とみお】斎場に葬式ができる施設を建設してほしい人が多くいるのですが、どのように考えているのでしょうか。
 
【市長】平成10年度から12年度の3年間の火葬件数は平均348件です。家の広さや駐車場の確保等の理由により、斎場を利用しての葬儀が年20数件あります。斎場には10畳の間が3部屋ありますが、最高2部屋を利用しての葬儀が可能です。要望としては理解できるのですが、葬儀場としての施設の確保・場所・財政的な問題等、現在の当市の状況を十分考慮し検討してまいります。
 
【とみお】来年は、市政50周年事業として、市役所の建設をしたら良いのではないかという人もおりますが、市長はどう考えているのでしょうか。
 
【市長】本市は昭和28年5月に市制を施行し、平成15年には市制50周年という大きな節目を迎えることになりますが、今日、本市を取り巻く政治経済環境は大きく変化しており、特に地方分権の推進や市町村合併など、新たな行政課題への対応が求められております。 これまで、諸先輩方のご尽力により、発展してきた因島市でありますので、こうした課題を克服するため、皆様方の英知をお借りし、更なる飛躍に向けて取り組んでまいる所存であります。
 
 このための節目としての市制50周年を、市民の皆様と大いに祝いたいと考えておりますので、本年度は、このための体制を整備し、準備してまいりたいと存じます。
 
 また、これまでの市制施行の主な記念事業といたしましては、昭和48年の20周年では、市民会館が建設され、昭和58年の30周年では、因島大橋が開通する年でもあり、因島水軍城の建設や老人ホーム寿楽園が改築され、平成5年の40周年では、芸予文化情報センターの建設着手やアメニティプールがオープンされました。
 
 「50周年事業として、庁舎の建設を」ということでありますが、現在の庁舎は、昭和43年の落成から34年が経過し、事務処理システムの変化などにより、手狭になるとともに、IT化への対応の困難さから、住民サービスに支障を生じることのご心配からのご指摘であろうかと存じます。
 

 
【とみお】因島高等学校の跡地については、教育委員会で検討して、市内の各町で説明会をすませて、土生中学校・三庄中学校・田熊中学校を、合併して因南中学校を将来、建設する方向で話し合いがまとまり、県に協力をお願いしているということを知らない市民が、多いいのでは、ないでしょうか。因島高等学校の跡地は、何坪あるのでしょうか。
 
【市長】昨年1月に答申の説明会を開催しておりますし、7月には学校統合基本計画の説明のために、市内7会場で地域説明会を開きました。さらに市政を語る市民の集いにおきましても、随時、基本的な方向を説明してまいりましたので、ある程度の周知はできていると思いますが、今後も引き続き、市民への情報提供に努めてまいります。
 
【とみお】因島市民会館を、民間委託にしたら良いのでは、という市民もおりますが。
 
【市長】行政改革推進実施計画に掲載しておりますが,行財政を通じる簡素効率化の必要性と公共の利益のために多数の住民に対して均等に役務を提供することを目的とし、その公正な管理を確保する必要性の両面から、検討されるべき課題であると認識しております。
 
 また、芸予文化情報センターも、(財団法人)自治振興事業団に委託しており、連携した施設利用の状況から、一体的な管理による施設の有効利用が必要であると考えております。
 
 現在、市職員労働組合と協議中であり、協議が整えば、管理・運営の委託を推進してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
 
【とみお】教育行政についてお伺い致します。幼稚園を、民営化したらよいのではないかという市民がおりますが、いかがお考えですか、お伺い致します。
 
【教育長】平成12年度から実施されております新幼稚園教育要領に基づき、国も就学前教育の振興と充実を重点課題としており、民営化よりは、幼保の一元化を目指した施設の共用化等の指針を示しております。
 
 本市におきましても、子どもたちが健やかに成長できる幼児教育と環境づくりを推進するために、昨年度、策定しました「因島市幼稚園教育振興計画」に基づき、新年度で施工予定の三庄幼稚園と保育所の合築施設を整備し、幼保一元化に向けた新たな取り組みとして、「モデル園づくり」を試行してまいります。幼保の交流の中で、双方のノウハウを活かし、幼児が等しく教育を受けられるよう、また、子育て支援の役割が果たせる就学前教育を目指してまいりたいと考えております。
 
 いずれにしましても、民営化の問題は、私立幼稚園との連携・共存の立場から、一定程度の検討も必要であり、今後の課題と考えております。
 
【とみお】日の丸の国旗をなぜ毎日各施設に掲げないのですか、お伺い致します。入学式や卒業式にだけ、掲揚したら良いというものではないと思いますが、どうお考えですか。
 
【市長】国旗を掲揚することにつきましては、今日の多様化している社会環境のなかで、自己中心的な考え方が浸透し、人と人のつながりが希薄になっていると思いますが、国旗は、国を愛し、郷土を愛する気持ちの醸成につながり、このことは、お互いに尊重しあえる健全な市民生活を築いて行くうえで意味があることだと思っております。
 
 つきましては、庁舎に国旗を毎日掲揚することにしておりますが、掲揚のポールを整備する必要があり、その整備ができしだい、毎日、国旗の掲揚を行ってまいりたいと考えております。また、各施設については、今後、できるだけ、国旗掲揚するようにしていきたいと考えております。昨年、国旗国歌法が施行されましたが、県教委がまとめたところによりますと、3月1日の高校の卒業式におきましては、国旗の掲揚が県内では100%実施されたとのことであります。
 
 ご指摘の各施設における国旗の常時掲揚につきましては、新年度予算に計上しておりますが,幼稚園・小学校・中学校では、常時掲揚してまいります。また、芸予文化情報センターや公民館など、生涯学習施設にも、常時掲揚に向け、取り組んでまいります。さらに、健康マラソンなど,各種行事の開催時にも、国旗の掲揚をしてまいりたいと考えております。
 
【とみお】各学校等には、市内の商業者から納入して頂きたいのですが、他市からの納入が多く、商工業者の中には、不満の声もよく聞きます。お考えかたをお伺い致します。
 
【教育長】本年2月に新校舎が完成しました因島高校におきましては、県に登録した業者しか入れなかったという情報は、聞き及んでおりますが、本市におきましては、物品等の納入業者の登録制度はなく、市内の学校等への備品や消耗品などの物品の納入につきましては、基本的に市内業者から見積を提出して決定しており、今後も引き続き、市内業者からの納入に努め、できるだけ、市の活性化につなげてまいりたいと考えております。


 

私の知っている村上富男氏

生長の家 大出美智代(大浜町)

 
 長年の勤めを定年退職して大好きな生長の家の心理をはじめから勉強したいと思った私は田熊町の村上貞子様のお宅で開かれる会合に度々顔を出すようになった昭和50年の前半、村上富男氏の名前を耳にするようになりどんなお方か会ってみたいなと思っていました。住む町が私は大浜町なのでずいぶん離れていますので、今でも十分存じ上げているとは言えませんが、16年前から現在まで因島市議会議員で5年前に副議長の要職におられます。その上生長の家因島相愛会の核として活躍され、とてもよく世話をなさることを聞き、すばらしい生き方をしていらっしゃるのに感心し且尊敬している者です。
 
 月に一回ある講師勉強会に共に出席していますので発表や雑談を通していろんなことが分かってまいりました。叔父に当たる人でもう故人ですが市会議員もされた村上憲三氏のすすめで青年会に入られた由です。昭和57年には講師の資格も取られ、現在合同誌友会や相愛会誌友会に出講されて体験を通したいいお話をなさると人から伺いました。だから生長の家の光明化運動にも30年がたっています。
 
 私達白鳩会の誰もがこの会場があればこそと常に感謝し、どれほど便利に思い恩義を感じているか知れません。
 
 村上氏は竹長区にお住まいですが竹長会長として唯一のお祭りである荒神祭のお世話を20年間も続けて来られたそうで、役員の方々との協調と調和の温かい人柄、実直に信念を持ってやってこられた実践力・統率力があればこそと思っております。また竹長地区の人たちが集まる場所、楽しみのより処をと計画をねり上げられて15年前に「竹長区民館」を建てられたのだそうです。イベントとしての広場も必要なので話し合いを重ね広くて大きな行事に使われるよう、現在の広い駐車場をも借用されたそうで村上氏の愛郷心と多大な努力によって竹長区民館が出来上がったことを知りました。
 
 お店の従業員の誕生日には必ずバースデーケーキを届けられたり、温かい心で接しられておられ、この会社に入って15年、20年という方ばかりで「やめさせてくれ」とか「他方へかわりたいから」など言ったことがなく互いに信頼の絆が強く生長の家の「与えよ、さらば与えられん」は私の好きな言葉のひとつだとよくおっしゃいます。
 
 真にも四無量心の思いやりの心で目先の利益ばかりを考えないで先ず従業員優先のお話は聞いている私達にも明るく心温まるものを感じます。神は愛なりのことば通り、人のお役に立つことをし続けて創業31年を迎えられたのだと思います。又強い信念と行動力を人は見て市議会議員に5回も当選なさったのだと改めて祝福賛嘆申し上げます。因みに彼は昭和22年生まれの恰幅のいい逞しい好紳士です。