2008年7月12日 / 最終更新日 : 2008年7月12日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【4】青木昌彦名誉教授への返信 善は急げ 下 青木昌彦名誉教授のルーツについて考え、調査をしていて独特な親近感が生まれてきたようだ。後に青木廣光氏に説明していただくことになるのだが、昌彦氏と私は、どのような繋がりになるのか、漠然と考えるようになった。 […]
2008年7月12日 / 最終更新日 : 2008年7月12日 times せとうち花壇 飼い猫に「ネコ」と名付けた歌ありて一人ぐらしの笑い初めなり 石田冨美子 年が改まっての新年の初笑いのことだろう。新聞か何か投稿短歌の欄を見て思わず高笑いである。人間は他の動物類とは違って笑うということは素晴らしいと思う。顔の表情を見れば気持が解り意志が読めるからである。一人ぐら […]
2008年7月5日 / 最終更新日 : 2008年7月5日 times おかめはちもく たばこ1箱千円 先月末、新聞社のOB会席上でのこと。たばこ一箱が千円に値上げされても喫煙を続けるか、どうかということが話題になった。
2008年7月5日 / 最終更新日 : 2008年7月5日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【3】青木昌彦名誉教授への返信 善は急げ 中 尾道市因島椋浦町は因島のなかで最も小さな町である。三月三十一日付けの統計では、五十三世帯、百十八人が住んでいる。その町の海岸近くにある墓所の一角に、青木忠右衛門の碑が建っている。 「徳川幕府軍船美嘉保丸舩 […]
2008年7月5日 / 最終更新日 : 2008年7月5日 times せとうち花壇 タンポポの絮(わた)ふくれつつ風を待つ見知らぬ郷(さと)を恋うるか汝も 池本 滝子 人跡稀な深山の暮しを、十年ほど経験し、日々感動したが、積雪二メートル超えの春雪の下で青草が生長していたのは圧巻だった。その時、私は、雪国の春が一斉に訪れる秘密に触れたようで、おののいた。
2008年6月28日 / 最終更新日 : 2008年6月28日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【2】青木昌彦名誉教授への返信 善は急げ【上】 この数年間の私の行動原理は実に単純で、「善は急げ」である。荷の重い課題に取り組む場合にはとりわけそうだ。まず、世界的経済学者である青木昌彦スタンフォード大名誉教授のイメージづくりに取りかかった。
2008年6月28日 / 最終更新日 : 2008年6月28日 times おかめはちもく 協議が進む「よど号」ハイジャック犯 北京での日本と北朝鮮の外務省担当者協議で「よど号」ハイジャック事件の犯人を日本に引き渡す話し合いが進んでいるという。
2008年6月28日 / 最終更新日 : 2008年6月28日 times せとうち花壇 三つ葉草核(たね)が土中に生きづきて分裂拡散避けんと取りゆく 松井年幸 短歌には材料が何であっても、それぞれの人の思いがこめられてある。三つ葉草という、強烈な繁殖力を持った、畑の作物の害をする雑草除去に精力的に取り組んでいる思いの伝わる歌である。取っても取っても取り尽くせない三つ […]
2008年6月21日 / 最終更新日 : 2008年6月21日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【1】青木昌彦名誉教授への返信 プロローグ―祭の日の申し入れ 青木昌彦という名を聞いたのは、何十年ぶりのことだっただろうか。私の住む因島椋浦町にある艮神社の秋の大祭でのことだった。町の複数の有力者から「青木昌彦について調べてくれんか」と、突然申し込ま […]
2008年6月21日 / 最終更新日 : 2008年6月21日 times せとうち花壇 川船の襖絵すずしき上の間の羽生名人の次の一手は 池田 友幸 すずしいという言葉は、 ほどよく冷ややか きっぱりしている などの意味をふくみ、自分達の生活全般にわたって「すずしさ」への憧れが深く、かつ、広がりをもつことに気付かされる。 作中の羽生名人はかって七冠、現 […]
2008年6月21日 / 最終更新日 : 2008年6月21日 times おかめはちもく 「洋服の青山」の創業者・青山五郎さんをしのぶ 国内最大手の紳士服専門店「洋服の青山」の創業者、青山五郎さんを「しのぶ会」が16日、福山市のホテルであった。発起人代表は羽田皓福山市長で、友人や同級生をはじめ政財界や地元の活動を通じて交流のあった約370人が集った。
2008年6月14日 / 最終更新日 : 2019年5月14日 times おかめはちもく 急増する下請けの労災死亡事故 広島労働局によると、県内の製造業現場で今年に入り労災事故による死者が倍増しているという。業種別では5月末で造船3人、鉄鋼、金属加工、木材加工、自動車製品、土石製品が各1人。年間同期の3人より5人、昨年1年間の6人を既に上 […]
2008年6月14日 / 最終更新日 : 2008年6月14日 times せとうち花壇 草取りの陰気な仕事の小半日終りて立てば足腰痛し 松井 弘元 農作業をする中での草取り作業ほど地味で陰気な仕事はない。陰気、という字句は、どうも好きにはなれないが、草取りという仕事には付いて廻る一語である。
2008年6月7日 / 最終更新日 : 2008年6月7日 times おかめはちもく 道交法の改正 もみじマークと気の重い後期高齢者 カレンダーが6月に変ると、原油高騰を受けガソリンが再び値上がり、道交法の改正で後部座席のシートベルトや75歳以上のドライバーに高齢者マーク(もみじマーク)の表示を義務付けるなど気の重い話ばかりだ。
2008年6月7日 / 最終更新日 : 2008年6月7日 times せとうち花壇 障子しめ妻の足音消えしころ机上のコーヒー馥郁かおる 大西貴志男 この作品、「妻の足音消えしころ」から「馥郁(ふくいく)かおる」までの情感には泣かされる。 そこには 命あるもの同士の思いやり 命への感謝 自然と人の共生 があり、作者独特の典雅な情感が加わったりして、三次 […]
2008年5月31日 / 最終更新日 : 2015年6月6日 times おかめはちもく 因島サティの撤退通告 土生商店街のツバメが減った? 造船の活況で、なんとなくあわただしい因島。かつて賑わった土生商店街は歯が抜けたように空地が駐車場になり、島のシンボルだった日立会館の跡地は広場になったまま。追い打ちをかけたのがマイカル・サティの撤退通告。かけ声ばかりの市 […]
2008年5月31日 / 最終更新日 : 2008年5月31日 times せとうち花壇 あからさまに「赤ちゃんポスト」を設置して少子化対策などと言うなよ 上村美智子 この歌は、昨年(平成19年)の五月、熊本市にある慈恵病院に設備された「赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)」を素材に詠まれた一首である。歌の意味は、人間の子供を一つの「物」として扱い過ぎてはいないか、母が […]
2008年5月24日 / 最終更新日 : 2008年5月24日 times おかめはちもく タスポ保持者はほとんどいない、さっぱり売れなくなったタバコ販売売店 スーパーはホクホク顔 「半分どころか、8割減まで落ち込んできた」―と、店頭に並んだ2台のタバコ自販機をうらめしげに見詰めながら店主が吐き捨てるようにいう。5月になって成人識別カード「タスポ」の利用が始まった途端、さっぱり売れなくなったタバコ […]
2008年5月24日 / 最終更新日 : 2008年5月24日 times せとうち花壇 おとといより上手になりし鶯が裏の藪より表にまわる 山崎勝代 作者の五感は確かで、命あるものの輝きに敏感に反応するらしい。鳴声に注目している作者の期待に反し、その鶯は藪裏から表になかなか回れない。それで、作者のイライラはつのる。
2008年5月17日 / 最終更新日 : 2008年5月17日 times おかめはちもく しまなみ海道各観光地のゴールデンウィーク 観光客前年下回り 関係者は浮かぬ顔 しまなみ海道沿線島しょ部の各観光地のゴールデンウィークは軒並みに観光客が前年同期を下回り関係者は浮かぬ顔。全線開通時には交通渋滞ができるほどで観光スポットの駐車場は満車で悲鳴をあげていたのが嘘のようで語種(かたりぐさ) […]
2008年5月17日 / 最終更新日 : 2008年5月17日 times せとうち花壇 藤の花垂るるゴザに輪となりて唱歌に丙も口合せ歌う 小林 基美 どこかの咲き垂れた藤棚の下に小学校時代のクラスメートが集っての小宴会が今たけなわというところである。藤苑の事務所で借りて来たゴザ上に十人くらいが輪になって、小学唱歌かナツメロでも歌っているのだろう。歌の上手 […]
2008年5月10日 / 最終更新日 : 2008年5月10日 times おかめはちもく 日本人はそんなに不幸じゃないはずだ ゴールデンウィーク(4月25日 – 5月6日)は大きな異変もなく、マスコミ各社は毎年のことながら帰省とUターンラッシュを点描。「平和なニッポン」にホッとする一コマと「これでいいのか」という不安にさいなまれる […]
2008年5月10日 / 最終更新日 : 2008年5月10日 times せとうち花壇 縫う描く両手十指の健やかも八十半ばを視覚障害 小林美津子 この一首から「老い」を考えた。以下は老いるという心身の変化に、どう処するかの素人考えである。 貝原益軒翁の言を引けば『生まれつきたる天年(寿命)は多くは長く』、また『心は楽しむべし、苦しむべからず』とある […]
2008年5月3日 / 最終更新日 : 2015年6月6日 times おかめはちもく 造船景気のなか「因島サティ」が11月末で閉店 造船景気で因島周辺島しょ部は活気をとり戻しているというのに「因島サティ」が11月末で閉店するという。 現在は大手スーパーマイカル(大阪市)が運営する商業施設だが、ニチイ時代が長かった。鉄筋4階建てで売り場面積は1・2・3 […]
2008年5月3日 / 最終更新日 : 2008年5月3日 times せとうち花壇 寺の苑われとボタンは傘のうち春の愁いのいつかほぐれる 味呑 泰子 人によって花の好みは異なるが、一輪の花の中では、ボタンの花が花の王者のように言われている。昔から奇麗な女性のことを指して「立てばシャクヤク座ればボタン歩く姿はユリの花」と俗謡的に言われているとおりに美しい花 […]
2008年4月26日 / 最終更新日 : 2015年7月21日 times おかめはちもく 消えた因島のアサリ 里海(さとうみ)再生は始まる 因島周辺の浜辺からアサリの姿が消えた。水ぬるむ3月から5月のゴールデンウィークにかけての大汐の干潮時には砂浜や沖の洲で潮干狩りを愉しむ風景が見られたが、いつの日か遠い昔の残映としてなごりをとどめるようになった。 行政や漁 […]
2008年4月26日 / 最終更新日 : 2008年4月26日 times せとうち花壇 テレビ消し静かな部屋に初夏の風そろりと入りカーテン揺らす 増成君子 「テレビ消し静か」と「カーテン揺らす」がよく効き、その場の情景が見え、また言語表現は新鮮だ。 「初夏の風そろりと入り」という擬人化も、自然の無意(偶然の事象)と、人間の有意(統計的に必然と思われる事象)の絡 […]
2008年4月12日 / 最終更新日 : 2008年4月12日 times おかめはちもく 女は思い通りの人生を選べないが囲碁は思い通りに石を進めることができる 今年のNHK大河ドラマ「篤姫(あつひめ)」は、宮崎あおいの熱演と大物俳優が脇を固めていることで重厚な映像に仕上がっている。
2008年4月12日 / 最終更新日 : 2008年4月12日 times せとうち花壇 介護受け声大にして「ありがとう」生きいる命の輝きを見る 村上冨美子 輝くという現象があって、「きらきら照りきらめくこと」とされる。広辞苑には近世前期までは清音との添書きがあり、人々が「かかやく」以上に「かがやく」を選んだ、近世的願望の強さが偲ばれる。
2008年3月29日 / 最終更新日 : 2008年3月29日 times せとうち花壇 吾と違う歩幅もちいる妹の絵の向日葵をかくも気に入り 山崎 尚美 人の性格はそれぞれ異なるが、とくに姉妹の場合、互いの寛容の幅が(兄弟に比べ)広そうに見える。 さて、この一首「違う歩幅」と表現されているのは、広い意味の性格差で、互いに相手を尊重されている。たとえば「私と […]