2008年9月20日 / 最終更新日 : 2008年9月20日 times せとうち花壇 フェンスから真っ赤なバラが顔出して急カーブまわる私を見ている 村上美和子 歌の素材としては一寸楽しくなるところである。車とか運転と言う字句がどこにもなくても運転手が見えていて、「急カーブまわる」がいきいきとこの歌の情況を見せている。 公園のフェンスは金網か、その網の目からこぼれ […]
2008年9月20日 / 最終更新日 : 2008年9月20日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【13】青木昌彦名誉教授への返信 二通の起訴状 中 (起訴状つづく)すべてのこの場に結集した青年労働者諸君、四月二八日弾圧を打ち破り警戒線を打ち破り全都制圧、首相官邸を占拠するたたかいを勝ち取ろうではないか。わが全学連は必ずや中核旗を先頭にたたかうこと […]
2008年9月13日 / 最終更新日 : 2008年9月13日 times おかめはちもく 本因坊秀策囲碁記念館オープン 残る課題は交通手段 彼方(あちら)立てれば此方(こちら)が立たぬ―物事は両立しがたいというたとえだが、一方をよくしようとすれば、他方が悪くなり、利害の対立する両者を立てることはできないのが世の常である。 27日には因島が生んだ幕末の天才 […]
2008年9月13日 / 最終更新日 : 2008年9月13日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【12】青木昌彦名誉教授への返信 二通の起訴状 上 私の人生を決めた二通の起訴状がある。自らとその時代を語るには、どうしても、それを避けて通れない。いずれも一九六九年四・二八沖縄デー闘争に関するものである。
2008年9月13日 / 最終更新日 : 2008年9月13日 times せとうち花壇 白百合の種は飛び来て我が庭によくぞ咲きたる水かけやりぬ 川崎 訓子 一首の焦点「よくぞ咲きたる」から、自然への作者の感謝が伝わるが、主因は「種は飛び来」「我が庭に」「よくぞ咲き」を受けた『水かけやりぬ』の穏やかな結句にある。
2008年9月6日 / 最終更新日 : 2008年9月6日 times おかめはちもく 福田首相辞任 広島6区と7区 夏の季節の日付が変った9月1日夜。依頼原稿を執筆中、午後9時のニュースが気になりテレビのスイッチを入れた。30分後に福田首相辞任の記者会見があるという。初めは「うそう」と思った。政局にハプニングはつきもの。「やっぱり」 […]
2008年9月6日 / 最終更新日 : 2008年9月6日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【11】青木昌彦名誉教授への返信 出版祝賀会 下 私には三種類の顔と人間関係がある。生まれ故郷の因島、広島大に通った広島市、波乱に満ちた東京時代。高校生までとUターン後を合わせて三十七年が因島。広島市にはほぼ三年。東京はおよそ二十二年。極端な「郷に入り […]
2008年9月6日 / 最終更新日 : 2008年9月6日 times せとうち花壇 痩せた眼が大きくなりて母に似る毎朝鏡見て挨拶す 村上 宗子 女性だから、なんとはなしに、朝々鏡に向っている。 「今日は元気そうだな」 「ホクロがこんなところにあったかな、少し痩せたかな」、と思いながらの毎日である。 それにしても、この顔は誰かに似ていないかしら […]
2008年8月30日 / 最終更新日 : 2008年8月30日 times おかめはちもく 9月27日「本因坊秀策囲碁記念館」オープン 因島が生誕の地である幕末の偉大な天才棋士本因坊跡目秀策をモデルに「虎次郎は行く」という題名で小説上・中・下巻を上梓。マスコミの取材を受けたり、各種団体からの講演依頼がある。
2008年8月30日 / 最終更新日 : 2008年8月30日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【10】青木昌彦名誉教授への返信 出版祝賀会 上 連載も10回目を迎えた。青木昌彦氏の日経新聞「私の履歴書」登場によって、私の生きる姿勢と生活環境がいかに劇的な変化をとげたか、述べてきた。この変化はさらに進行するのである。いや、予想もしないコペルニクス […]
2008年8月30日 / 最終更新日 : 2008年8月30日 times せとうち花壇 ジェスチャーも言葉も持たぬ蟻達の共同作業を静かに見入る 片山哲子 庭の一隅で進行する蟻達の作業に、作者は引き込まれていく。 一日分として割り当てられた仕事を消化しようとすれば、蟻の共同作業を覗く余裕はないけれど、作者は、「蟻達の共同作業の秘密を解き明かしたい」との思いを深 […]
2008年8月23日 / 最終更新日 : 2008年8月23日 times おかめはちもく オリンピックと国家斉唱 影をひそめる大和魂 盆休みが終わり、8月も残り1週間。今年の夏は、ことのほか暑く”猛暑”とか”うだるような暑さ”という言葉が当てはまった。
2008年8月23日 / 最終更新日 : 2008年8月23日 times せとうち花壇 原爆とうこの世恐ろしく死にし吾子夢の中にも顔を見せざる 大田 静子 大田さんはあまりしゃべらない方で、どちらかと言うと話し上手よりも聞き上手の方であった。短歌グループの中で何十年となく、身近にお付き合いをしていたが、広島での被爆体験の詳しいことは知らなかった。又話をする気持 […]
2008年8月23日 / 最終更新日 : 2008年8月23日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【9】青木昌彦名誉教授への返信 青木廣光氏の功績 下 青木廣光氏の功績は、無内容な「村上水軍末裔論」にとらわれることなく、幕末から明治にかけて、因島など瀬戸内の男たちがどのように生きたか、具体的に調査をつづけたことにある。祖先である青木忠右衛門の生涯 […]
2008年8月9日 / 最終更新日 : 2015年7月21日 times おかめはちもく 喜んでばかりはいられない、戻ってきた瀬戸内海のきれいな海 暑い夜。青い海。瀬戸内海にきれいな海が戻ってきた。昭和40年代の経済成長期をピークに赤潮が発生、アオサの異常発生などに悩まされた。ひどい年には海水浴場が遊泳禁止になったのが嘘のようだ。工場排水や船舶の塗料、生活排水などを […]
2008年8月9日 / 最終更新日 : 2008年8月9日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【8】青木昌彦名誉教授への返信 青木廣光氏の功績(上) わが家に、光風会会員、日展会友の画家である青木廣光氏の一枚の絵が額に飾られている。椋浦町に住むにあたって、父から譲り受けたものである。この廣光氏が、昌彦氏のルーツを解き明かす鍵となる人である。昨 […]
2008年8月2日 / 最終更新日 : 2008年8月2日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【7】青木昌彦名誉教授への返信 まさかの縁(下) 椋浦町は予想だにしなかった人生上の大逆転の場になってしまった。全学連や政治闘争から逃亡するために生まれ故郷の瀬戸内海の島、そのなかでもここだけは大丈夫と思ったその場所に住み着いた故にこそ、全学連や60 […]
2008年8月2日 / 最終更新日 : 2008年8月2日 times せとうち花壇 雨の日は雨を楽しみ茶を点てて骨董磨きし在りし日の義父 半田ミチエ 人と心が通う喜びは人を幸福にする。心が通い合うと感じたとき、人は生き生きと話し、爽やかに笑む。こうした素地があれば、人は思い出の断片から、心に温かさを感じ、爽やかな笑みを浮かべるだろう。この作品には義父の在 […]
2008年7月26日 / 最終更新日 : 2015年12月13日 times おかめはちもく 囲碁の島・因島が御縁 元アマ本因坊田中伸拓さんと徳永紗月アマ6段 造船業界が活況を取り戻した島しょ部だが、鋼材高騰や人材不足で手放しでよろこべない。気がかりなのが平成の合併後遺症。地域の土木建築業が冷え込んで生コン業者への影響が出た。商店街はシャッターが目立ち、市民の命を守る警察官のピ […]
2008年7月26日 / 最終更新日 : 2008年7月26日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【6】青木昌彦名誉教授への返信 まさかの縁 中 青木昌彦氏と私の歩みと現在は、どのように考えても正反対である。たしかに学生運動を出発点とする意味では共通性を有しているが、そのあとはまったく異なっているように思える。交差するなどとは考えられない。
2008年7月26日 / 最終更新日 : 2008年7月26日 times せとうち花壇 ばあちゃんは必殺仕事人という孫よひたすら真面目に生きて来ただけ 吉原 浩子 歌の大意は「孫は私が毎日火事の万端を次々とやっているのを見て言ってくれているのだが、私は只々家族のみんながよかれと思ってやっているのだよ」と返答をしているのである。
2008年7月19日 / 最終更新日 : 2008年7月19日 times おかめはちもく 福山市中央図書館に草刈正雄さん 本因坊秀策囲碁記念館に堺雅人さん? これまで幕末を扱ったNHK大河ドラマでヒットした作品は意外と少ない。物語が複雑で歴史は苦手、というのが主な理由らしい。今年の「篤姫」は脚本を担当した田渕久美子さんが現代の女性が共感できるキャラクターに仕立て、男性から反 […]
2008年7月19日 / 最終更新日 : 2008年7月19日 times せとうち花壇 そそとせる白き十薬抜こうかしら鳴子百合を日々追いつめる 村上 文子 この一首の眼目は、前半の「十薬抜こうかしら」と、後半の「鳴子百合を日々追いつめる」の葛藤にある。
2008年7月19日 / 最終更新日 : 2022年9月17日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【5】青木昌彦名誉教授への返信 まさかの縁 上 私が松本籍を抜けて青木籍に入らなければ、おそらく青木昌彦氏との出会いはなかったであろう。まずはそのあたりから整理してみよう。 因島椋浦町の青木行(ゆき)の養子となったのは、1962年(昭和37)6月5日の […]
2008年7月12日 / 最終更新日 : 2008年7月12日 times おかめはちもく 竹島と政治的決断 梅雨明け、洞爺湖サミット、北京五輪…この夏は、新時代の新次元へ格別な予感を覚える。 こんな時に韓国の李明博(いみよんぱく)大統領は、日本が中学の新学習指導要領解説書で竹島の領有権明記を検討していることをけん制する発言 […]
2008年7月12日 / 最終更新日 : 2008年7月12日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【4】青木昌彦名誉教授への返信 善は急げ 下 青木昌彦名誉教授のルーツについて考え、調査をしていて独特な親近感が生まれてきたようだ。後に青木廣光氏に説明していただくことになるのだが、昌彦氏と私は、どのような繋がりになるのか、漠然と考えるようになった。 […]
2008年7月12日 / 最終更新日 : 2008年7月12日 times せとうち花壇 飼い猫に「ネコ」と名付けた歌ありて一人ぐらしの笑い初めなり 石田冨美子 年が改まっての新年の初笑いのことだろう。新聞か何か投稿短歌の欄を見て思わず高笑いである。人間は他の動物類とは違って笑うということは素晴らしいと思う。顔の表情を見れば気持が解り意志が読めるからである。一人ぐら […]
2008年7月5日 / 最終更新日 : 2008年7月5日 times おかめはちもく たばこ1箱千円 先月末、新聞社のOB会席上でのこと。たばこ一箱が千円に値上げされても喫煙を続けるか、どうかということが話題になった。
2008年7月5日 / 最終更新日 : 2008年7月5日 times ふたりの時代 青木昌彦名誉教授への返信 ふたりの時代【3】青木昌彦名誉教授への返信 善は急げ 中 尾道市因島椋浦町は因島のなかで最も小さな町である。三月三十一日付けの統計では、五十三世帯、百十八人が住んでいる。その町の海岸近くにある墓所の一角に、青木忠右衛門の碑が建っている。 「徳川幕府軍船美嘉保丸舩 […]
2008年7月5日 / 最終更新日 : 2008年7月5日 times せとうち花壇 タンポポの絮(わた)ふくれつつ風を待つ見知らぬ郷(さと)を恋うるか汝も 池本 滝子 人跡稀な深山の暮しを、十年ほど経験し、日々感動したが、積雪二メートル超えの春雪の下で青草が生長していたのは圧巻だった。その時、私は、雪国の春が一斉に訪れる秘密に触れたようで、おののいた。