飼い猫に「ネコ」と名付けた歌ありて一人ぐらしの笑い初めなり

石田冨美子
 年が改まっての新年の初笑いのことだろう。新聞か何か投稿短歌の欄を見て思わず高笑いである。人間は他の動物類とは違って笑うということは素晴らしいと思う。顔の表情を見れば気持が解り意志が読めるからである。一人ぐらしでは会う人も限られて来るし、日によれば誰ともしゃべらない日も珍しくない。とにもかくにも笑えると言うことは幸せの元である。


 それにしても猫にネコと名をつけているのは、変った人だよねと言われそうだが、案外にそうでもなく普通の人かも知れない。拾ったか貰って来た猫だろう。家族の誰彼とはなしに、猫は、猫は、と言っているうちに猫が寄って来るようになり、ネコが愛称になったのかもと思われる。
 近ごろはペットブームで犬猫をはじめ、小鳥、魚類、爬虫類、虫類と多種多様な生きものが飼われて人間様の日々の癒しの役目をしている。またそのペット類への呼び名も変っていて、初めに紹介した短歌のように猫だからネコだよ何処がおかしいの、と言われそうにもとれる呼び名をもらっており楽しい限りである。
 友人の家には愛犬にサクザと呼び名を付けているがこの犬が家に来たときに、テレビドラマに作左衛門という武士が出ていてその名が好きで名付けたと聞いて、なるほど立派な名だと思った。今から十年ほど前にモンジロウと呼ばれている柴犬を見た、つまようじを口にした木枯紋次郎のドラマからの発想だろう。呼び名や愛称の付け方によっては、飼い主の性格まで見えるようだ。
 来年あたりは、NHKの大河ドラマの主人公、篤姫というかわいい呼び名をもったペットの犬が飼い主と散歩しているかも知れない。
(文・池田友幸)

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