ひとしきり風吹き過ぎる畑に立ちもうすぐ弥生何を植えよう

岡本美穂子
 ひとしきり風が吹き過ぎた。朝からの野良仕事で額に汗が滲む。もうすぐ弥生、作者は、弥生の風はそよ風、春風、いや万物を成長させる恵風か、春風の意なら穏やかな和風に床しさ一点を与えたいと思われ、野良仕事の汗を拭きながら、この畑に何を植えようか、と楽しい計画に耽られた。園芸が趣味のA氏の年間計画(2月)は、

  1. カタログなどから春蒔き種を注文
  2. 残りのポットを随時定植
  3. そろそろ虫のお出まし、オルトラン剤を撒く、

と細かい。


 話題を作者に戻せば、何を植えようかとの楽しい計画は、(経験と知識の裏付けを持つ)精緻であろう。
 人の発想の不思議さは、(必要度にもよるが)問題と回答がほぼ完結した形で当人の前に現れることだ。
 たとえば、2006年11月、将棋の竜王戦第三局が行われていた。挑戦者の佐藤康光二冠に連敗した渡辺明竜王は窮地にあった。一日目が終了。自室で竜王は2時間ほど考えたが、いい手は浮かばない。あきらめて寝床に入った時、見たこともない盤面が浮かんだ。それは自分だけ2手連続で指したような都合のいい局面…だがそれは錯覚などではなかった。「六手先に実現できるじゃないか」。気付いた竜王は布団をはねのけ飛び起き…これを境に竜王は防衛を果たした。(2008年2月25日読売新聞・日本の知力)
 作者の場合、春蒔き野菜の名が決まれば種蒔から調理までの手順が見え、飛躍して言えば、風が吹き作者が立ち上がった瞬間、植えるべき野菜がレシピや味覚を伴って見えた、となる。
 人には直感があり、ほぼ正しいとされ、理由は経験とか学習で体得した思考や行動は、体が覚えて自動化されるからという。(前述)
 このパターンに倣い直感すれば、作者は春風・恵風に良い思い出、春野菜によいレシピ、楽しい春の交友など満足の春をお持ちであろう。
(平本雅信)

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