ことばの輝き最優秀賞作品「埋もれた史実因島空襲」【2】因島高校三年生研究班

現地調査(土生地区・2007年6月4日)
空襲に遭った日立造船因島工場内慰霊碑「殉護照」前にて(西門・旧正門出口付近)
案内人・青木忠
 基礎知識として、造船所というと労働災害が多いという職場だということは、皆さん分かりますよね。つまり、仕事の最中に命を落とすということは充分有りやすいという職場。日立造船もだから歴史的にずっとそういう人が、私何人か存じ上げませんけど、相当の数が出ていますよ、労働災害で。もちろんボクの知った人もいますけどね。戦前戦後を通じてすごい数だと思うんですけど。造船所というのはそういうことで亡くなった方を手厚く葬るっていうことがあって、こういう立派な碑(殉護照)=写真=を作るんです。
日立造船因島工場内慰霊碑「殉護照」


 その中に昭和20年の2回にわたった空襲で亡くなった従業員の方のも入っているわけです。だから、間違わないで欲しいんですけど、これは空襲の慰霊碑じゃなくて、日立造船の中で戦前戦後を通じて労働災害で亡くなった全ての方をお祀りしている慰霊碑だと。その中に空襲で亡くなられた方も入っているということなんですね。広い意味では、会社・企業っていう意味では空襲で亡くなった方も労働災害で亡くなったというように解釈ができるんですよね。で、碑文を呼びあげます。

「この碑は日立造船創業100周年にあたり創業以来広島工場因島、向島で殉職された方々を合斎するとともに全職員の安全を祈念して建立する。建立は日立造船広島工場の全職員および関係会社、場内協力会社、関連協力会社、建設協力会社有志の浄財による。昭和56年12月吉日。広島工場工場長、石井章董。」

 昭和56年の前は昔の慰霊碑があったんですよね。この奥に入ったところに工場があるんですけど、その崖の上に在ったと言われているんですけど。どうしてもねその写真が出てこないんですよ、慰霊碑が写っている。だから、場所はどこであるとはなかなか言いにくいんですけど、56年にこちらに引っ越してきたんですよね。で、それまでは向こう側にあった。これは一年に一回ぐらいだと思うんですけど、日立のOBの方が綺麗に掃除をなさっているんです。

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