尾道地区保護司会「社会を明るくする運動」入選作文【15】「日常と平和のつながり」

尾道地区保護司会(楢原幸伸会長)が行った第64回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。

「日常と平和のつながり」

向東中学校三年 西原叶望さん

nishihara

私はたまにふと、「平和だなあ」と口にしてしまいます。口にするときは、例えば真っ青な空を見たとき、友達と話しながら帰る帰り道、車が事故もなく走っているのを見るとき、こう、ふと口にしたくなるのです。

いきなり言われた友達は、「えっ」とか、「何が?」とか口にします。それは、そんなことを突然言われたらあたり前の反応です。

でも、そんな返され方をされるとわかっていても言ってしまいます。いつも小さな事で笑ったり、普通な日常で幸せを感じると、つい口から出てしまうのです。「平和だなあ」と。

例えばの話です。毎日犯罪がおき、気が付いたときには自分のかばんが盗まれ、まわりには刺されてしまい痛そうな人が普通のように転がっている…そんな中に立っている人が一言、「平和だなあ」。あれ、これはおかしいな、そう思います。

だってここには、平和を感じている人が一人もいません。自分ですらいつどうなるかわからない状態、そんなものは平和とは言えません。私はそう思います。

つまり犯罪がおこるような場所は平和だといえないということです。しかし私の住む町だって、いつ犯罪がおこるかわかりません。じゃなぜ私は平和を実感することができるのでしょう。

きっとそれは、この地域がしっかり大人の方々によって見守られているからだと思います。向東町はいけないことをダメだ、とちゃんと言ってあげることができる地域です。

そうやってたくさんの人が見守ってくれるから、いつも通りの日常が過ごせるのです。いつも通りと言えるということは、いつも何事もないよう誰かが見守ってくれているということになります。

だからこそ、日常の中で「平和だなあ」と口にすることができるのです。となると、「平和」=人が見守ってくれる日常ということになります。

ここで私は考えます。平和は、日常の中に隠れているということになるのか?と。

そこで何気ない私のまわりで起こることを少し紹介します。

「あーもう、宿題全然終わってないよ。」

溜息まじりに友達が言います。そこに、自慢気に私が、あえて普通かのように、

「えっ私もうこれと、これと、これ終わってるけど?」

「あーっいいな、もう。わかったよ。君が終わってるのは知ってます!」

友達が私の肩を小さくたたきます。私は少し笑いながら、ごめん悪かった、とあやまると友達も笑いながら「いいよ、私もがんばらないとね。」そう言います。

なんというか、友達どうしのやりとりという感じがしませんか。しかしながら、ほほえましさのある日常の光景のような気もしませんか。このような日常こそ、平和をじんわり感じられる状態だと私は思うのです。

犯罪者や、犯罪を起こす手前の人にも、こういう小さな平和を感じられる日常があって見守ってくれていた誰かが、何かしてしまう前に「おい、何をしようとしているんだよ!」と怒ってくれたら、犯罪はおこらないのではないか、私はそう考えます。

最近は、子どもが関わる犯罪がとても多くなりました。私は十五歳ですが、それこそ同年代くらいの子どもたちの犯罪、しかも殺人です。

もしもその子たちに、平和だと言える日常があって大切な友達がいて、見守ってくれている誰かがいて、その日常の中に小さな幸せを感じているとしたらどうでしょう。

人は自分が幸せな世の中を壊す生物ではないと思います。それならきっと、犯罪の起こらない世界に…!

私はここまで想像をふくらませて決めました。誰もが「平和だなあ」と呟ける世の中にするために、一人ひとりを気にかけて、何かしそうな人がいたら「何しているんだ」と怒ってあげようと思います。そして、仲良くなって幸せある日常を分けてあげたいと思います。

きっとこれこそ世の中を明るく、非行をなくして行ける近道なのです。

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