造船城下町因島の憩いと娯楽の場 日立会館が50年の歴史に幕 6月末で営業終了 取り壊しへ

日立会館(尾道市因島土生町)

日立造船城下町因島のシンボルとして役目を果してきた日立会館(尾道市因島土生町)が6月いっぱいで50年間の歴史に幕を閉じることになった。60年代のオイルショックに追い打ちをかけた造船業界の構造的不況による人口の減少などによる利用の激減とビルの老朽化が要因。ビルの解体工事は、早ければ7月にも始まるが跡地の活用についての具体的な計画はこれからーと管理・運営にあたっているみやじま興産(株)江嶋昭吉常務取締役は明かす。

みやじま興産(株)江嶋昭吉常務取締役

すでにフランスベッドなど3店舗が移転。日綜不動産因島ハウジングセンターも移転。日立生協たんぽぽは近くの中央店に合流し、まもなくリニューアルオープンする。

解体工事に向けた周辺の店舗や住民への対策も課題が残る。なかでも建物が中心市街地のど真ん中にあり騒音や交通などの影響が少なくない。

心配される隣接するホテルみやじまの廃業への連動は、今のところないという。しかし、パーティや会合の会場がなくなることへの対策はとられていない。

跡地がどのように利用されるのか、関心が高まっているが県道拡幅関連工事の再浮上やそのほか因島総合病院駐車場と関連した活用案もある。

「半世紀にわたって地域にかわいがってもらい、晴舞台のお世話もさせていただいた。微力ながら今後とも地域活性化に寄与したい」と江嶋氏は語る。

日立会館の変遷

備後地方で始めてのエレベーター付き5階建ビルの日立会館は昭和32年(1957)10月、オープンした。因島市が誕生して4年目のことである。

文字通り、因島市躍進のシンボルであった。その年には、土生~三庄線道路、因島区検察庁舎、中庄干拓工事、日立造船三庄ブロック住宅などが完成している。

同会館は、日立造船因島工場の従業員のための福利厚生施設として作られた。同時に市民の憩いと娯楽の場でもあった。

5階がレストラン、結婚式場、宴会場。3・4階が会議室、芸能発表、コンサート会場。映画館もあった。1・2階は店舗。エレベーターが珍しく、福山市など島外からも訪れる人が多かった。

最初は、日立因島会館という法人が設立されて、運営にあたった。その後、日立造船不動産が管理を受け継いだ。昭和年にみやじま会館(株)の独立運営に移行した。

昭和62年(1987)4月、みやじま興産(株)が設立。「ホテルみやじま」とともに同会館を長期にわたって運営してきた。平成17年(2005)の秋、日綜不動産(株)に所有権が移行したが、管理運営は引きつづき、みやじま興産が行なってきた。

その後、土地の所有権を日立造船が買い戻し、今日にいたっている。建物の取り壊しと跡地利用計画は、日立造船本社の意向が鍵をにぎっている。

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