物言えば唇寒し秋の風。自慢したりそしったりしたあとは何となくむなしい気持ちになる、ということで、芭蕉の座右の銘とされている。

そろそろ忘年会の日程を決めなければと朝起きると朝刊一面は衆院選19日解散、来月2日公示、同14日投票という抜き打ち解散の記事にびっくり。さっそくカレンダーをたよりに日程をさぐってみると12月9日公示、21日投開票とする案がうかがえる。来年10月に予定される消費税再増税を先送りすると決めた上で、解散に踏み切る案が浮上した。与党内にも増税延期について異論がある中で、首相の専権事項である天下の宝刀「解散権」を行使する。

年内衆院選ムードがにわかにたかまり市町村選管は対応に追われている。師走であわただしい折り柄、投開票所の「仮押え」にやっき。会場が予約済みだったり、工事中だったりで、代りの会場を探すのに四苦八苦。経済効果など不満はあるが議席数の上では与党の自由になっており今、解散するのはもったいないと首をかしげる。

（村上幹郎）

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