ふるさとの史跡をたずねて【260】吉備津彦命の祠(尾道市因島重井町一宮)

吉備津彦命の祠(尾道市因島重井町一宮)

島四国83番一宮寺のお堂の中には重井村四国1番霊山寺がある。また一宮寺のお堂の外、右側には小さな石の祠がある。祠の中には吉備津彦命と彫られている。また、左右の側面(外側)には「イ組ロ組中」「明治二十九年」と書かれている。

一の宮というのはその地域で社格が1番の神社という意味であるが、

備前国一の宮が吉備津彦神社、備中国一の宮が吉備津神社でともに吉備津彦命を祀っている。その分社は各地にあって新市町にあるのは後者の分社で備後一の宮である。また、一の宮のある所の地名が一の宮になっているところは全国的に多い。だから、ここも、もともと一の宮と呼ばれていたところへ、明治45年に島四国一宮寺をもってきたことがわかる。

重井町の字(あざ)「一宮」の近くに「友貞」がある。「友貞」は因島村上家文書の三に、放生会のため友貞名の田を1286年(弘安9年)に寄進したと記されているから、ここもかつて友貞という人の所有だったことがわかる。

これらのことから、荘園・中庄の重井浦として、この辺りから開発されたと考えてよい。なお、重井庄と記されるようになるのは1337年(建武4年)以降である。

現在の浜床を通るルートは土生新開ができてから後にできたものであるから、奥鹿穴、あるいはもっと運動公園寄りから重井浦へ通じるルートをへて、中庄の荘園が重井方面へ広がり、重井浦から重井庄となった。重井浦というからこの辺まで海水がきており、今と違って護岸壁などはなく、草の生い茂った湿地帯、すなわち繁の井であったのであろう。

写真・文 柏原林造

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