因島で見た野鳥【128】トビとハシブトガラス
写真①は、静かに並んでいるトビとハシブトガラスである。
利害の対立が無く、互いに無視しているのであろう。因島で見るハシボソガラスとハシブトガラスでは、ハシブトガラスが大きいが、トビはハシブトガラスよりずっと大きい。
ハシブトガラスは3歳ぐらいから繁殖可能となり、ペアで縄張りを獲得してから、繁殖する。縄張りの大きさは、餌の豊富さにもよるが、おおよそ300メートル四方程度である(松原始「鳥類学者の目のツケドコロ」ベレ出版2018年7月25日)。
縄張りへの侵入者には、鳴き声で威嚇し、それでも逃げないときには実力行使におよぶ。
トビは、カラスの雛などを捕食することもあり、カラスにとっては天敵で、しかも、どちらも雑食性で餌も取り合うため、ハシブトガラスは、縄張りに侵入するトビを実力行使で排除しようとする。2羽のカラスの攻撃に逃げまどうように見えるトビをよく見るが、カラスが必死に縄張りを防衛している姿であろう。
カラスは、群れでトビの獲物を横取りすることもある。横取りの場面に遭遇したので紹介する。トビが、岸壁の上で獲物を食べているところに、5~6羽のハシブトガラスが集まって来て、鋭く叫んだ(写真②)。
トビは獲物を足で押さえたまま、隙を見て近づくカラスに嘴で攻撃して撃退し、こう着状態が続いたが、写真③のように、1羽のハシブトガラスが姿勢を低くして、トビの尾羽を引っ張った。
気付いたトビが振り向いた瞬間、ハシブトガラスがのけぞった(写真④)。
ハシブトガラスの顔が引きつったように見える。
もし、トビが恐怖を感じていたら、本連載【123】のホオジロのように尾羽が抜けたであろうが、抜けなかったようである。逆に、トビがハシブトガラスの尾羽を咥えたら、抜けたかもしれないと思った。(2月12日・記)
文・写真 松浦興一
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