びんごや呉服店 創業104年「五穀豊穣ふくふく着物マスク」新発売
因島土生町商店街の中央部にある「びんごや呉服店」は現在、五代目井上正三(まさかず)さん(72)と妻弘美さん(64)が経営する、島嶼部で唯一の呉服屋である。
初代は江戸時代に創業したという。いまの因島外浦町から大阪にのぼり着物地の小紋染を習得して店を開く。
三代目栄太郎の時代、大正7年ころ因島土生町に出店しびんごや呉服店として現在に至る。その頃妻ミヨノさんは、「重井縞(しげいじま)」という因島重井町で織られていた木綿の反物を仕入れては、肩に担いで近隣の島嶼部に売りに出かけて行った。
四代目一久さんは、大阪船場の呉服問屋で修業し、昭和28年「有限会社びんごや」を設立。
そして昭和46年、名古屋の大学を卒業した正三さんは家業の中心を担うようになる。当時は、日立造船で働く人の夫人たちが、生協ローンを利用して着物などを購入したことも多かった。また、着物地や衣料品などを車に積んでフェリーや橋を使って、須波、安芸津、本郷など本土に月1回訪問販売にでかけた時期もあったという。
五代目店主の正三さんは、時代も変わり着物が以前ほど売れなくなったと残念がる。布団など非呉服商品販売も増えた。
ところが思いがけない新型コロナウイルス感染拡大によって、絹や木綿の色とりどりの着物地を使って手作りマスクを販売したところ、肌に馴染みやすい、着ている服に合わせて付けたいと喜ばれ、今や看板商品となった。「反物を寝かせておくのはもったいない。和の素材を生かした身近なものを作り、皆さんに使ってもらえれば」と言う。
5月広島そごう、9月には広島本通り夢ぷらざで、着物地で作ったマスク・マスクケース・トートバッグなどを販売して好評だった。
新発売マスク 五穀豊穣がテーマ
びんごや呉服店は11月6日「五穀豊穣ふくふく着物マスク」を発売開始した。同店長女で書道家の下田彩さん(山口県在住)が「五穀豊穣」をテーマに伝統文様の着物地を生かしたデザイン・縫製によるもの。因島の同店から送られてきた反物の文様の配置を工夫して縫い上げる。
「矢絣(やがすり)」「七宝(しっぽう)」「亀甲(きっこう)」「麻の葉」「青海波(せいがいは)」など、平安時代から現代まで親しまれている文様には福を呼ぶ様々な意味がこめられているという。
その伝統文様を活かした新商品が、綿と絹製それぞれ専用箱入り。1マスク800円。これからの季節に大いに役に立つこと間違いない。
【問い合わせ】TEL 0845-22-0180(びんごや呉服店)
びんごやオンランラインショップでの購入もできる→コチラからどうぞ。
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