福島放射能汚染地域に生きる子どもたち【8】

 400倍もの放射能汚染が発生し、又4号機が倒壊する恐れがある訳ですが、それにも拘らず、30㎞を超える所にいると、何もかも自分の判断でする以外にないのです。自分たちの自主的判断で動く以外にないのです。政府はパニックになっていたのでしょうかね、手が回らなかったのでしょうね。


 自分で判断して避難し、3月23日の朝まで横浜で避難生活をしました。横浜の初日歓迎の夕食にから揚げが出まして、それが久しぶりのご馳走に見えました。
安全宣言は不安宣言
 ところで、いわき市は安全宣言を4月下旬にしました。いわき市の計る放射線の空間線量は0.17マイクロシーベルト辺りだったと記憶しています。市役所の駐車場のコンクリートの上での計測です。そういう所の放射線は雨で流れますね。
 4月下旬安全宣言をすることで、いわきは放射能汚染地域ではない、安全で安心して生活できる地域だと宣言したかったのでしょう。
 しかし、この少し前、4月7日だったと思いますが、私たちの幼稚園にも福島県の放射線量調査が行なわれました。その時は、私たちの幼稚園の園庭の放射線空間線量は0.6マイクロシーベルトでしたから、その数値で考えると1年で5ミリシーベルト、マイクロシーベルトで言えば、5000マイクロシーベルトになりますが、その数値に達する外部被曝が想定される訳です。法律の定めでは、1年に1ミリシーベルトの外部被爆と決められているのですが、その定めの5倍も外部被曝することとなるにも拘らず、安全宣言を出すとは何を根拠にして、このような宣言をするのだろうかと憤慨しました。
 法律の定める1年間1ミリシーベルトの外部被曝は、1時間に換算すると0.11マイクロシーベルト以下の空間線量でなければならないのですが、それ以上の空間線量であるにも拘らず安全宣言とは、子どもたちの命を考えないなと思います。
 ある町長などは、政府などから戻れと言われても戻らない、子どもたちの命の問題を考えているからそう言うのだと思います。経済活動を優先したかったのでしょうね、子どもの命よりも。
 安全宣言とは裏腹に、小さい子どもを持つ親たち、私たちもそうですが、安心と安全の狭間に越えられない不安と行政不信の大きな塊がどんどん溜まっていったのです。大勢の人々が福島やいわきを離れていく理由の一つに行政不信があると言われています。
(次号へ続く)

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