「社会を明るくする運動」入選作文【7】犯罪と地域の支え

尾道地区保護司会(小川曉徳会長)が行った第70回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。

犯罪と地域の支え(小学校の部 尾道市入選作品)

三幸小学校5年 村上薫さん

わたしは、社会を明るくする運動の作文を書く時、まずは、法務省のホームページで検索しました。明るい社会とは、「安全で安心して暮らせる地域・社会」「犯罪を犯した人が再び犯罪を犯さないように立ち直りを支える社会」とのっていました。

わたしは、自分の住んでいる地域が犯罪や立ち直りに関係しているか考えてみたいと思いました。

平成30年4月に松山刑務所からの逃走事件があり、逃走した受刑者は向島にかくれました。毎日テレビの全国ニュースで報道され、向島や尾道の住民は不安ときょう怖の毎日を過ごしました。警察官が警棒を持って山を捜索したり、家を訪ねて来たりしました。ヘリコプターが低く飛んでいました。逃走者が家の近くにかくれていないかと、とてもおそろしかったのを覚えています。

下校の時には、警察官や刑務官がついてくださり、一緒に話しながら歩きました。警察官を間近で見たのは初めてでした。ふだんの安全な生活ではありえない事で、犯罪の起こる社会はこのようにこわい事なんだと思いました。わたしが3年生の時の出来事です。

わたしの住んでいる地域には、尾道刑務支所の「有井構外泊込作業場」がある事を保護司をしているおばあちゃんから聞きました。施設の事を知るために、近くをおばあちゃんの車で通ってみました。その場所は、家から少しはなれているけれど、今まで車や自転車で通ったこともありました。わたしの学区内で、地域の公民館のすぐ近くでした。

「こんな施設が近くにあったんだ。」
と、おどろきました。そして、よく分からなくて、不安でこわい気持ちになりました。

「こんな近くに施設があって、地域の人たちはこわくないのかな。」
と疑問に感じました。

「この施設には、へいもかぎもしていないのよ。これまで一度もそこから逃げ出した人はいないのよ。」
とおばあちゃんが教えてくれました。おばあちゃん自身も、この事は、松山の逃走事件をきっかけに初めて知ったそうです。

施設は2階建てでした。グラウンドは広く本当に門が開いていました。そこにいる人達が作業をする近所の工場へ行ってみると、大きなクレーンが見えました。日中は、工場で指導を受けながら作業をし、夜は交通安全の改ぜん指導を受けているそうです。

施設のグラウンドには、たくさんの桜の木が植えられていました。桜が咲く頃には、地域の人達のためにグラウンドが開放され、高れいサロンの人達が毎年花見を楽しみます。のように、地域の人々と施設が交流して、お互いに理解し合うことにつながってきているそうです。

犯罪を犯したけれど、社会にもどっていくために、この場所がその人達の助けとなり、生きていく支えとなっていくことが、少し分かったような気がします。

わたしの住んでいる地域にこのような施設や協力する工場があることをほこりに思います。はじめは、不安を感じてこわかったけれど、さまざまな事を知ってからは安心しました。

第70回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテスト 小学生の部表彰者の皆さん

[ PR ]瀬戸田で唯一の天然温泉

しまなみ海道生口島サイクリングロード沿いに建つ、島で唯一の天然温泉を持つゲストハウスです。

サンセットビーチの砂浜に面し、1,000坪の広大な敷地には、四季折々の花が咲き誇ります。部屋や温泉からは瀬戸内海に浮かぶ『ひょうたん島』と、美しい夕日を楽しめます。

素敵な旅のお手伝いができる日を楽しみにお待ちしています。

PRIVATE HOSTEL SETODA TARUMI ONSEN
瀬戸田垂水温泉
広島県尾道市瀬戸田町垂水58-1
☎ 0845-27-3137
チェックイン 16:00 〜 20:00
チェックアウト ~9:00