75歳老人のフーテン 2019東北の旅【48】千畳敷

9月14日⑤千畳敷

この列車は快速のため深浦までは千畳敷にしか止まらない。その千畳敷に着いたがその名の通り海岸に岩棚が広がっている。

列車は15分間停車して、お客を降ろして駅前の千畳敷を歩かせ展望を楽しませる仕掛けになっている。私も降り波打ち際まで広がる荒涼とした岩畳を眺める。

売店がある。列車から降りた客の15人程が土産物など買っていく。客が少なかったのでこの程度だが多かったら大忙しだろう。私もビール1缶とつまみを買う。

そして海岸近くにブイが連なって浮いているが、あれは何をとっているのかと尋ねると、刺し網で主にサザエをとるのだという。網でサザエをとるとは瀬戸内海では聞くことはないと驚くと、ここでは刺し網を岩場に深く沈めてサザエをもぶれつかしとると言う。そして網が破れることもあるが構わずあげるのだという。

よくわからないがこの付近には海女さんの話は聞かない。海女さんがいないということはあまり潜り漁をしないということか。この辺りは海がよく荒れて潜り漁には適さないのであろう。確かなことは瀬戸内海と違いここらの海にはサザエがたくさんいるということの証明のようだ。

お客が列車に帰ったところで出発する。売店の人たちは総出で列車に向かって大きく手を振ってくれる。商売熱心ということなのだが心温まる、私も思わず返礼の手を振った。

千畳敷を出ると窓からの景観は一段と素晴らしいものになる。岩も赤がかかって迫力を増す。

田中伸幸(因島田熊町)

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