75歳老人のフーテン 2019東北の旅【47】五能線ロマンスカー

9月14日④五能線ロマンスカー

今度は弘前から五所川原に行き、五能線に乗る。今日は五能線の中心地深浦に泊まる予定だ。

五所川原駅ではたまたま観光用の快速ロマンンスカー「リゾートしらかみ橅(ぶな)」に乗り合わせた。ラッキーであった。余分に1千円ほど必要だがこの際快適が一番。ましてや景観美で名の通った五能線である。客が少ないのも幸いし6人用テーブルの席を独り占めできた。

別の席では5~6人の男女のグループがテーブルの上に酒瓶を出して酒盛りを始めている。「おっ、やってるね」と声をかけると、「オー」と笑いながらの返事が返る。まるで花見気分である。ロマンスカーはこんな雰囲気での旅が似合っている。

なぜ深浦に泊まるかと言うと、50余年前すでに就職していた私は青森出張をさされた際、時間を都合して五能線に乗り深浦に一泊しUターンしたことがある。駅前の安宿に泊まったが、駅前の酒場で一杯飲むが、地元のお客の会話が強烈な津軽弁でまったく理解できなかったことを経験する。

その時、表が騒がしくなりのぞいてみると子供たちのねぶたが店の前を通っていた。ちいさなねぶたが暗い中を進む様子に哀愁がかんじられた。青森では地域によりところどころにこのような小さなねぶた祭があるのを私は初めて知った。テレビで見るような観光客を集めるためのような大きなねぶたではなく、また熱狂的な跳ね踊りもなかった。暗い通りを小さなねぶたが声を出して進む様子は妙に印象深いものであった。それらがどうなっているのかが知りたいのだ。

「リゾートしらかみ」は鯵ヶ沢を過ぎると海岸線にでる。荒涼とした風景が続く。海辺は大岩小岩、断崖絶壁、僅かな陸地は原野である。それでも崖際には手の入った小さな田や畑も目につく。辛抱人の年寄りが頑張っているのだろう。

車掌に深浦で途中下車するのだが旅館の予約していないのだが大丈夫だろうかと尋ねると、自分の直接の仕事ではないからか、大丈夫だと思いますよと顔を見ないで答えられた。この旅はもともと大丈夫だと思いますよの旅である。はいそうですかと言って引き下がるしかない。

田中伸幸(因島田熊町)

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