ふるさとの史跡をたずねて【215】亀井文龍先生墓碑(因島三庄町六区)

亀井文龍先生墓碑(因島三庄町六区)

因島三庄町六区の五柱神社へは折古浜へ通じる昔懐かしいトンネル近くの大鳥居の下を通ってもお参りできるが、表参道は北側の丘の西端を通る道である。その表参道は真新しく広くなっているが、注連柱を過ぎるとすぐ左の石垣の上にお堂があり、その前に円形の石板を載せた珍しい形の石碑がある。幕末から明治にかけての教育者、亀井文龍先生の墓碑=写真=である。

亀井先生は田熊村、重井村でも寺小屋で教えていたと言われている。明治になって公教育が始まったが、因島では明治6年4月に「振徳舎」(重井村善興寺)と「研幾舎」(田熊村浄土寺)が許可され、それぞれ沼田良蔵、村上万之助が教師として任命された。一方、三庄村では『ふるさと三庄』によると、場所はわからないが明治8年8月に「六行舎」が開設されている。

したがって、他の時期はともかく、この2年4か月間だけについて見れば、亀井文龍先生は田熊村、重井村で教えることはなく、三庄村だけで教えられたと考えることができる。

亀井文龍先生は明治24年10月に81歳で亡くなった。円形の石板には「仁義忠孝」の文字が彫られている。先生の教育理念であるとともに生活の信条であったものと思われる。

よく見るとその円形石板は亀の上に乗っているではないか。おそらく「亀先生、亀先生」と子どもたちや村民に慕われたのではないだろうか、と私は想像する。

写真・文 柏原林造

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