ふるさとの史跡をたずねて【184】石鎚大権現(因島大浜町重岩)

石鎚大権現(因島大浜町重岩)

修験道の霊山として中国地方では大山、四国では石鎚山が有名である。88箇所の四国遍路の札所は弘法大師空海のゆかりの地ということであるが、もともと山岳宗教の修行場で空海も修行したことが始まりであろうから、修験道関連史跡を探せばいくらでもあるのであろう。中でも石鎚山は西日本の最高峰でもあり、古くから多くの人を魅了してきた。山に畏敬の念をもち宗教的な憧憬を抱くのは、日本人のみならず人類共通の本能のようなものである。だから高いところにある札所は余計にありがたい。それらが四国霊場の魅了を増していることは、遍路経験者の多くが久万高原町の札所や横峰寺に忘れがたい印象を持っていることからも窺われる。

石鎚山は因島からも場所や天候によりかすかに見えることがあり、特別の思いを抱く人も多いだろう。島内にも石鎚神社を祀ったものがある。その一つが大浜町の石鎚大権現である。大浜町と言っても白滝山の北側だから、重井町からのアクセスがよい。白滝フラワーラインの三叉路で、白滝山方面へ向かわず大浜方面に向かうと、登ったところである。フラワーラインに車を駐めて、東側にある赤い鳥居の下を抜けると、山側に石鎚大権現を祀った岩がある。石鎚というのは石の霊のことだから、岩が御神体であるのは納得できる。その前には大きな岩があるが、手すりはないので注意が必要だ。

ここは、字名の重岩と呼ばれる大きな岩のある絶景の地である。因島北インターから、しまなみ海道を尾道方面に向かって利用すると、本線に合流して白滝山の南を回ったところで左手中腹に大きな岩が見えるだろう。春先には幟がはためいているのでわかりやすい。深い谷の上に大きな岩が重なって絶壁となっている。

その岩の上からの大浜方面の眺望は誠に素晴らしい。大浜や細島の修験者がここで修行をしたのかどうかは、私は知らないが、そのゆかりのところに石鎚大権現を祀ってあると考えてもおかしくはないような場所である。石鎚大権現の写真を撮ろうとすると、絶壁を背にする。撮影スポットではないことを申し添えておきたい。

(写真・文 柏原林造)

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