「社会を明るくする運動」入選作文【7】あの言葉がなければ

尾道地区保護司会(小川曉徳会長)が行った第69回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。

あの言葉がなければ(小学校の部 尾道市入選作品)

吉和小学校6年 寺西舞さん

わたしには、今でも心の中にしまっているわすれられない言葉がある。それは、この小学校に転校してきた三年生のころの出来事だ。

転校してきてから数日たったころ、少しずつ学校にもなれてきて、友達と休けい時間に絵をかいていた。わたしの中では、絵をかくことがふつうに楽しかったし、ひまつぶしにすぎなかった。

休けい時間が終わるころ、絵をかいていたノートを片付けようとしたが、手がすべって落としてしまった。その時、たまたま通り過ぎた友達がわたしの絵を見て、「上手じゃね。」と言ってくれた。

自分の絵をほめられた事がなかったわたしは、初めてのこの言葉がとてもうれしかった。

その言葉を聞いて以来、わたしは、「自分には、絵をかく才のうがあるかも。」という気持ちがどんどん強くなり、自信へとつながっていった。

そして、「自分のしょう来の夢に、絵をかく力を生かすことができるかもしれない。」と考えるようになった。日を重ねるにつれ、絵をかくことが大好きになり、とく意だと言える自分にもなれた。

今、思い返せば、三年生の時のあの休けい時間に、友達が言ってくれた、「絵が上手。」という言葉がなかったら、わたしは、今のように本をたくさん買って、一生けん命に絵の勉強をすることはなかったと思うし、しょう来の夢だって決めることはできなかった。

今のわたしは、あの言葉といっしょに、その言葉をわたしになげかけてくれた友達と出会えたことをほこりに思っている。
友達は、いつでも心の支えになってくれる。なやみや悲しい事があると、すぐにたすけてくれる。そして、たくさんの事を教えてくれる。

たとえば、勉強で分からない事があったときや、漢字をまちがっていたときには、いつも優しく教えてくれる。夏の水泳記録会の時には、みんなの前で泳ぐことをプレッシャーに感じていたわたしの気持ちをさっし、話しかけてくれたことで、すっきりした気持ちで泳ぐことができた。

転校してきた時のことをふりかえると、分からない事でいっぱいだったわたしを支えてくれた。友達がいなかったら、新しいかんきょうで生活しなくてはいけないじょうきょうを、のりこえることはできなかった。

今、世の中では、たくさんの悲しい事件がおこっている。それを見ながら、はんざいは、自分にとって大切なものをうしなってしまうことではないかと考えることも多い。もし、はんざいをおかしてしまう人に、本当の友達と言えるそんざいがいたら、やってはいけないと止めてくれたり、すべてのものをうしなってしまうことを教えてくれたりしたのではないか、とも考える。

わたしには、ほこりに思っている友達がいる。だからこそ、わたしは今年も、これ以上ないくらいにたくさんの絵の勉強をして、しょう来の夢にむかっていき、支えてくれる友達の思いにこたえたい。そして、これからも笑顔を大切に、友情を深めていきたいと思っている。そして、わたしの生き方に大きな力を与えてくれた友達が言ってくれたような一言を、今度はわたしじしんがだれかに伝えていくことで、一人でも多くの人にゆめや希望を分けてあげられるようになりたい。よりよい社会をつくっていくためにも。

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