因島で見た野鳥【75】ホオジロ

スズメ目ホオジロ科の一種で、全長16.5cm、体と頭はスズメに似て茶褐色であるが、尾は長く両側が白く、スズメより大きい。オスの顔は、喉・頬・眉斑が白で過眼線が黒い。腹は赤褐色。メスは、全体に鈍い色合いである。東アジアに広く分布し、北海道を除いて日本では留鳥で、因島でも普通に見かける。スズメも年中よく見かけるが、山林などでは見かけない。ホオジロは、年中、山林、街中、草地と至る所で見ることができる。

春の繁殖期にオスは、樹の枝先・テレビのアンテナ・電線にとまり、胸を反らせて、「チョッピーチリーチョ、チーック」とか「チョッチョッスチョホイツケ」などと早口でさえずる。聞きなしとしては、「一筆啓上仕り候」とか「源平ツツジ白ツツジ」などが代表的な例である。中には、「ちょっとねーちゃん酒もってこい」と聞きなす人もいる。

地球上の生物が、幾度も、大量に絶滅したことが化石の研究から分かっている。その中でも、絶滅量が多い時代を大量絶滅期といい、今までに5回あったとされている。本連載(73)で述べた恐竜の絶滅は第5回大量絶滅期のことである。絶滅の理由には、地殻変動、酸素の減少、火山活動などによる気候変動などが考えられているが、必ずしも明らかではない。6600万年前の第5回絶滅期は巨大隕石の落下によるとする説が有力である。

化石などの歴史的データを解析している研究者の多くは、現在は恐竜が絶滅して以降最も早いペースで生物種が消滅しており、「現在は第6回大量絶滅期の真っ只中にある」と警告している。この原因は、すべて人間活動に由来している。温室効果ガスの排出による気候変動と、それによる様々な環境悪化がその原因の一つであるが、そのほかにも、狩猟、森林伐採と土地開拓、化学肥料や農薬の大量消費などによる生態系の破壊も大きな原因である。

「不思議の国のアリス」に登場する鳥「ドードー」は、全長1メートル、体重25キロ㌘の実在した鳥で、1598年に航海探検家のオランダ人に発見され、狩猟などにより、わずか83年後に絶滅した。現在、約200種の鳥類が、国際自然保護連合(IUCN)により絶滅危惧種に指定されている。「因島で見た野鳥」の中にも、ヒクイナ(38)、タカブシギ(46)、ミサゴ(47)、オオタカ(49)とカシラダカ(74)が、それに含まれている。

生物種の消滅は生態系を乱し、その頂点にいる人間も、当然、その影響から逃れることはできない。
地球温暖化が大問題であることは疑う余地がないが、温室効果ガスの殆どは「先進国」が排出し、それにより「我々」は、「豊かな暮らし」を「享受」している。開発途上国に、「今以上に排出するな」というのは不公平であり、解決に難しさがある。

生態系を致命的に破壊することの一つは、核戦争である。核装備は、負の遺産を蓄積するだけで人類に益するものは何もない。理性が支配すれば、核戦争を起こし得ない。ところが、「人」が、いつも理性的とは限らない。核武装をしておれば、核戦争の可能性が生じる。これは防がなければならない。

(文・写真 松浦與一)

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