因島で見た野鳥【64】ツグミ

スズメ目ヒタキ科に属し、全長24㎝でヒタキ科では大型の鳥である。主にシベリア東部で繁殖し、全国に冬鳥として大群で渡来するが、因島では10羽程度の群れから単独でいることが多い。頭から背は灰黒褐色、翼は栗色が目立ち、眉斑と喉は白く、下面に黒斑がある。電線などに止まって、「クイッ クイッ」とか「キィヤキィヤ」と甲高く鳴く。地面で餌を啄んでいることも多い。ツグミが、日本海を16時間で640㎞一気に飛んだ例がある(柴田敏隆著「カラスの早起き・スズメの寝坊」)。

奈良時代からツグミ類は「つぐみ」と呼ばれたが、その語源は明らかではない(菅原・柿澤著「鳥名の由来辞典」)。

渡りのルートを推測しか出来なかった奈良時代には、ツバメは秋に西方に飛ぶ、つまり西方浄土に渡り、春によみがえって日本に渡ってくるとの考えもあった。

足環をつけた回収調査で、日本からどこへ渡るかがツバメだけでなく多くの鳥で明らかになり、鳥類アトラスにまとめられている。このシリーズでも数種の鳥についてその結果を引用・紹介した。

連載(62)で、北海道のノビタキが本州を経由せずに直接大陸に渡っている事を紹介したが、これは、野鳥に付けたジオロケータで調べられている。ジオロケータは、明るさと日時を記録する重量1g程度の電子機器である。日の出、日の入りの日時データから、地球の緯度・経度が分かり、鳥のおおよその位置がわかる。放鳥・回収の2地点だけが分かる標識調査と違い、ジオロケータを装着・放鳥・回収してデータを読み取ることにより、渡りの経路を知ることができる。

(写真・文 松浦興一)

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