ふるさとの史跡をたずねて【154】生眼八幡宮(因島重井町八幡神社)

生眼八幡宮(因島重井町八幡神社)

重井町伊浜の八幡神社の境内神社の一つに生眼(いきめ)八幡宮という珍しい名前の小祠がある。生眼は活眼のことで、眼病平癒のご利益があることはいうまでもない。眼病平癒といえば、西国三十三観音の6番壺阪寺(南法華寺)が有名だ。

壺阪寺は桜で名高い吉野町に近いから、近鉄吉野線の壺阪山駅からタクシーで行った。そこでタクシーには待っていてもらい、次の7番岡寺に向かえば明日香村だから、後はレンタサイクルが利用できる。

壺阪寺には谷から飛び降りたら目が見えるようになったという「壷坂霊験記」があり、そこの観音様は眼病に霊験あらたかなそうである。

壺阪寺が遠いと思われたら、こちらがおすすめだ。白滝山の釈迦三尊像の前、西側に、パンフレットには千手観音としか書いていないが、山城国揚谷観音様が安置されている。揚谷観音様のご利益に加えて、伝六さんをはじめとする多くの石仏のご加護がありそうである。それに、輝くばかりの瀬戸の陽光がたのもしい。特に青葉の頃が最高だ。信仰心のない私でも、目が良くなったような気持ちになる。

このようなことを延々と書いていると、加持祈祷、願掛け、ご利益などは迷信だと笑われる方も多いと思う。私もそう思う。しかし、そのようなものが、それぞれの時代における病者から苦痛を取り除く最大の方法であり、最大の治療法であり、また予防法であったという視点を忘れたら、歴史は見えてこない。

それと江戸時代というのは、このような様々な庶民信仰の泡粒が小さな渦となった時代であった。その小さな渦が集まって白滝山の石造物になるのである。神道、仏教、儒教にキリスト教を加えて一観教を作ったなどと、いつまでも訳のわからないことを言っていても埒はあかない。

路傍の小さな石仏や、神社の樹下にひっそりと佇む境内神社は庶民信仰の証人に他ならない。

さて、生眼八幡宮の祭神は品陀和気命(ほんだわけのみこと)(応神天皇)ということであるから、本社・八幡神社の祭神と一致する。

(写真・文 柏原林造)

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