「社会を明るくする運動」入選作文【15】安全・安心な社会へ

尾道地区保護司会(小川曉徳会長)が行った第68回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。

安全・安心な社会へ

瀬戸田中学校3年 田頭由樹子さん

窃盗の罪で服役中だった容疑者が、松山刑務所大井造船作業所から脱走し、今治市と瀬戸内しまなみ海道で結ばれている向島で容疑者が使った盗難車が見つかりました。向島では、複数の別荘や空き家に潜伏し、島北部では盗難被害が相次ぎました。夜に泳いで本州側に渡り、その後広島駅近くで逮捕されるという事件がありました。瀬戸内海に浮かぶのどかな島に激震が走りました。私の住んでいる生口島も学校の門には警察官が立っていて不安な気持ちになりました。

連日、テレビで報道され、さまざまな情報が飛び交う中、クローズアップされたのが空き家の多さでした。島には現在、千軒以上の空き家があり、捜索では所有者の許可なく敷地に立ち入れないことがネックになりました。島民の声は、「空き家が多いのは知っていたけど、昔からの住民はどこの家が空いているかは知っていたし、危ないと思ったこともありませんでしたよ。」というものでした。私の住んでいる生口島、高根島でも多くの空き家が目立ちます。空き家は、全国的にも社会問題となっています。非行少年や浮浪者が入り込むリスクもあり、過去に島の空き家で不審火が出たこともあったようです。防犯対策は欠かせません。尾道市は、空き家の新たな持ち主や借り手を見つけるためのマッチングサービスを実施していて、リフォームや撤去には補助金が出るのだそうです。いまや多くの人が知るところとなった向島ですが、緊迫した日々から解放され、のんびりとした時間が流れています。他県から移住される人が増えてほしいと思います。

容疑者の逮捕後、事件前は施錠をしない人も少なくなかったようですが、多くの島民にとって施錠は習慣になったようです。

もう一つ、私は島民の方のある言葉が印象に残っています。

「えらい迷惑な事件じゃった。刑期を終えたら真面目に働いてお金を貯め、島まで来て島民に謝ってほしいくらいじゃ。」という声です。連日の報道で見えてきた容疑者の人物像は、どこかまぬけで人がよく、犯罪者ではありますが、殺傷事件を起こすような凶悪犯ではなかったようです。容疑者が収容されていた刑務所は、「塀のない刑務所」として知られていて、模範的な受刑者のみが入ることができる施設なのだそうです。

容疑者は動機について、「刑務官にいじめられた。あと半年で出られると分かっていたけれど、それでもつらかったので逃げた。」と供述しています。刑務所での人間関係が嫌になり、23日もの間世間を騒がせ、ものすごい数の警察官が捜索し、そして逃走の間も窃盗で罪を重ね、また服役するのです。何か私の心はすっきりしません。どこかまぬけで心の優しい容疑者は、出所後もまた同じ罪を犯し繰り返しているのです。刑務所では、罪を償うことだけでなく、更正し、社会復帰できるように支援してあげてほしいです。あの島民の言葉には、そういった思いも込められていたのではないかと私は思いました。

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