因島で見た野鳥【39】バン

ツル目クイナ科の一種、全長32.5cmで、因島の池に年中おり、浮巣を作って繁殖もしている。体は黒いが、背には茶色味がある。脇には白色斑があり、後ろから見ると白い下尾筒が目立つ。嘴は鮮やかな赤色で先端が黄色。上嘴から額にかけて羽毛のない部分(額板)も嘴と一体化して赤く見える。足は黄緑色でかかとの上には赤色斑がある。

営巣・育雛や巣の補修は、ペアが交代して行う。(22)カルガモのときに述べたが、クイナ類は亜早成性で、雛は孵化後すぐに巣を離れて泳げるが、しばらくは自力では採餌できず、親から給餌される。雛を餌場に引率し、口移しに給餌したり、若鳥がヘルパーとして親鳥の育雛を手助けする姿も見られ、微笑ましい。ヘルパー制度は他の種でも見られ、雛が成長に有利に働くが、ヘルパーの目的が、利他的行為(他者のための行為)か利己的行為かは、簡単には言えないらしい。

バンは田圃の番をしているので、鷭(ばん)と呼ばれたとの説がある。

筆者が子供の時には、田圃は沢山あったが、バンを見た記憶がない。いつ頃から、多くなったのか?

(写真・文 松浦興一)

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