「社会を明るくする運動」入選作文【7】どんなあなたも

尾道地区保護司会(小川曉徳会長)が行った第68回「社会を明るくする運動」作文・標語コンテストで表彰された作文を掲載する。

どんなあなたも

高西中学校3年 三原愛未さん

小学校三年生。私は反抗期真っ只中でした。きっと、変化していく自分を自覚し、その変化を自分自身が受け入れられなかったのだと思います。変わりたくない気持と変わりたい気持ち、どちらかを選ぶことができなかったのです。選ぶための勇気と選んでからの居場所を求め続けていたのです。

今となっては、勇気も居場所も誰かに求めるものではなく、自分で見出すものだと理解できるようになりましたが、当時は自分に余裕がなかったので、目の前にある簡単な答えさえ見つけることができませんでした。

そんな私と同じような気持を断ち切れず持ち続けている人が犯罪・非行に走ってしまうのだと思います。

私がその気持を断ち切ることができたのは、母からある言葉をもらったときです。

「どんなあなたでも、私は信じるし、味方でいる。どんなあなたでも、愛おしい気持が変わることはないよ。」

どれだけの励ましより、どれだけのねぎらいより、私が欲しかったものでした。求めるべきではないのに、求めていたものでした。この言葉をもらった日、私はずっと泣いていました。

なぜ、あのとき涙が出たのか、改めてふり返ると、真っすぐに、私自身を見てくれていたからだと感じました。母のあの言葉がなかったら、私も犯罪・非行に走っていたかもしれません。

何のフィルターもかけずに、その人自身を見つめる、今考えたらとても難しいことです。でも、誰かを救う一番の近道でもあります。犯罪・非行に走ってしまうのは、余裕がなく不安定なときです。きっかけや状況はちがっても、いつものその人でないことにかわりはありません。だったらするべきことは一つです。その人のいつも通りを見つめることです。今の状況、状態をとっぱらって、その人自身を見つけることです。そして、その人の行いや言葉に対してだけでなく、その人の存在に対して、大切に思っていることを伝えるのです。それがその時のその人の居場所になり、もどかしい気持ちを断ち切る勇気になるはずです。それが犯罪・非行をを防ぐ大きなきっかけになるはずです。そして、いつか勇気も居場所も自分で見出せる日がその人にも訪れるはずです。

しかし、この救いがなく、犯罪・非行をしてしまった人。まずは、反省すべきだと思います。どんな事情があったとしても決して許されることはありません。償わなければなりません。でも、ここで間違えてはならないのは、許されないのは、罪であって人ではないということです。人はいつか許されるのです。もちろん、犯罪・非行というのがプラスになる行為だとは思いませんが、その経験でたくさんの人を救うことはできると私は思います。なぜなら、同じような状況で犯罪・非行に走りかけている人の気持ちが誰よりもわかる、つまり、誰よりもはやくそれを止めることができるのですから。たとえそれが知らない人であっても、「どんなあなたでも大切に思っている人が絶対にいる。」と伝えればいいのです。

私が小学三年生で経験した気持ちが、犯罪・非行に本当につながるのならば、普段遠くに感じている犯罪・非行は意外と身近におきてしまうことなのかもしれません。誰でも何かのきっかけで、被害者ではなく、加害者になってしまうことがあるのかもしれません。

そんなとき忘れてはいけないのはその人自身を真っすぐみつめること、その人のいつも通りをみつめること。そして、その人の存在を大切に思うこと。どんなその人でも大事にすること。これは、一度、犯罪・非行に走ってしまった人であっても、次、誰かを救う立場になった時には必要なことだと思います。

家族でも、友達でも、知り合いでも。近くに悩んでいる人、苦しんでいる人がいたら、相手の目を見て言いましょう。

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