ふるさとの史跡をたずねて【107】長右衛門の墓(因島重井町善興寺)

長右衛門の墓(因島重井町善興寺)

因島重井町の善興寺に長右衛門の墓がある。本堂裏山の通路沿いで、赤茶けた木製のお堂の中にあり、引き戸を開けると見える。白いペンキで「環應院」(環応院)と書いてあるが、旧漢字の草書で書かれているので、その気になって探さないとわからない。7月豪雨での崩落はかろうじて免れているが、現在は近くまで行けない。

環応院というのは初代長右衛門元照のことで、戒名が「環応院心月元照居士」である。因島割庄屋を勤めた。庄屋は江戸時代の農村で百姓身分でありながら、行政組織の末端を勤めた。東日本では名主と呼ばれた。各村にいたようだが、ある地域の代表を割庄屋と言った。福山藩では大庄屋と呼ばれた。因島割庄屋としては最初の人だったのではないかと思われる。

二代長右衛門宗徹の戒名は「通眼宗徹居士」と言い、夫人は岩城村庄屋白石孫右衛門の娘で、戒名は「金光浄真大姉」である。墓は近くにあるはずだが、確認はできなかった。

長右衛門家は六代まで庄屋をしたが、因島の割庄屋となったのは初代長右衛門元照と六代長右衛門知義である。

(写真・文 柏原林造)

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