「日本は私の人生を変えた」尾道市第18回外国人日本語スピーチ大会より

因島鉄工グループ会社みやおか実習生 ファリス・ジュナイディさん

皆さん、こんにちは、私はファリス・ジュナイディと申します。26才です。インドネシアの北スマトラのバンダアチェという町から来ました。

バンダアチェは日本と共通点があります。それは津波です。バンダアチェは2004年に大きな津波が来て、たくさん建物が壊れて、たくさんの人々が命を落としました。

怖くて悲しかったです。多くの国の人達に手伝って貰って今はもうほとんど復興しましたが、また、先日スラウェシで大きな地震が来て、津波でたくさんの犠牲者が出ました。とても心配です。

現在、実習生として因島にある「みやおか」で、船のブロックを組み立てています。今はもう日本に来て2年間たちます、すごく時間が速く過ぎて行きます。

私は去年、先輩のスピーチを見に行って心の中で、『このスピーチをぜひやりたい』と思いました。今回、このスピーチに参加させていただきすごくうれしいです。

私達は、日本に来る前に必ず訓練があります。日本語だけではなく生活や責任などについて勉強しました。毎日、朝5時に起きて、運動して、8時から午後5時まで日本語を勉強しました。そして、夜10時まで自習時間の勉強をやって、終ったら、まだ宿題をしなければなりません。宿題をやる時は疲れ果てて、くたくたになり、寝てしまったりしてました。たびたび宿題を間違えました。

例えば文章を書く時は、文章の終わりに小さな丸を書かなければなりません。小さな丸を忘れても、ペナルティを貰って、また同じ文章を書き直します。やり直しは5回文章を書きます。そして、先生と話す時も、もし『です』を忘れたら、30回『です』を書かなければなりませんでした。『困りましたね』

それ以外にもたくさんの規則がありました。制服に名札をつけていました。名札は赤と青に分かれています。青い名札は私達の命です。問題を起こすと先生が青い名札を取り上げて赤い名札に変わります。赤い名札はクラスの後ろで立って勉強しなければなりません。赤い名札も取られたらクラスの外で立って勉強します。

寝る時間は毎日で3時間ぐらいです。ある時、試験があって、試験中に書き終わってから寝ちゃったんです。そして、起きたら『回答用紙がなくなっていたのです!』びっくりして、すぐに先生に報告して『すいません、私が寝てしまいました。』しかし、先生は名札を取りました。1週間ぐらい教室の後ろに立って勉強しました。その経験は忘れません。今、お金を貰っても、2度とやりたくないと思います。

もう一つのことは、料理が出来るようになったことです。インドネシアでぜんぜん作ったことがなく毎日、お母さんの料理を食べていました。先輩は『もし食べたいなら、自分で料理を作って』と言いました。心の中で『え~、どうしようかな~ぜんぜん作られないよ』と思いました。

初めて自分でスーパーへ行って、食料を選んで、すぐに料理を作ってみました。最初は簡単な物を作りました。卵焼きです。誰でも出来ると思っていましたが、いざ作ってみると、焼きすぎて、色が黒くなりました。

次にスープを作ってみました。材料と調味料を全部準備し、初めて作りました。塩をたくさん入れすぎました。そのスープはしょっぱすぎて飲めませんでした。毎日ずっと料理を作っていろいろ失敗して今はおいしい料理を作れるようになりました。次は日本の料理の作り方を教えてもらいたいと思います。『みなさんだれか私に教えてくれませんか?』

私は今までたくさん経験して、いい勉強になりました。眠る時間もなく一生懸命苦労して、勉強したことも、その時は辛かったけど、よい経験になり、今となればよい思い出です。

もし私が日本に来なかったら、必死で勉強することもなく、料理やそうじもすることもなしに暮らしていたと思います。まさに、日本に来たことが私の人生を変えたのです。

国へ帰ったら、まず、両親に私の料理を作って食べてもらいます。きっと何も出来なかった私の料理にびっくりすると思います。そして結婚したら奥さんの料理も手伝い家をきれいに掃除したいと思います。

いじょうで私のスピーチを終わります。みなさん、ご清聴ありがとうございました。

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