因島にて…Ⅱ 地域から見えるもの【7】地震学者の警鐘(5)

 石橋克彦・神戸大名誉教授は、地震学者としての危機感をふりしぼって警告するのである。地震列島における原発は「制御された安全」ではなく、「本質的な安全」が必要である。しかし、地震列島の原発の本質的安全など存在しない。地震が集中しているようなところには欧米では原発をつくらない。日本は異常なのだ。


 原発の新・増設は中止し、震災地の原発も再開しない。早急に第三者機関を設立し、老朽度、事故歴、炉型、地盤、地形、標高、活断層・地震・津波、気象、海象等々を考慮することでリスク評価の指針を整備して、全原発のリスク順位付けを行なう。
 浜岡原発(静岡県)は永久閉鎖すべき。東海地震の激震動・大余震・地盤隆起変形・大津波のすべてが怖い。「浜岡以外の原発は大丈夫」とはとんでもないことだ。
 大地震発生の可能性があって活断層も多い福井県若狭湾の原発群(特に30年超の老朽炉)。2007年地震被災後の健全性が不確実で、直下の余震の可能性がある柏崎刈羽原発(新潟県)。活断層地震が過小評価されている泊(北海道)、東通(青森県)、志賀(石川県)、島根、伊方(愛媛県)、川内(鹿児島県)。原子炉圧力容器が中性子を浴びて脆性遷移温度が非常に高い玄海(佐賀県)。核燃料サイクルに係る六ヶ所村(青森県)と「もんじゅ」(福井県)も活断層直上で非常に危険。
 2、3号機の運転再開問題で焦点になっている佐賀県玄海町の玄海原発に関する、「玄海原発、想定以上の劣化か 専門家指摘『廃炉に』」いう記事が朝日新聞(5月27日佐賀全県版)に掲載された。

―九州電力玄海原子力発電所1号機(佐賀県玄海町)の原子炉圧力容器の劣化が想像以上に進んでいる恐れのあることが、九電の資料などからわかった。九電は「安全性に問題がない」とするが、専門家は「危険な状態で廃炉にすべきだ」と指摘。1号機は稼動中で、反原発団体は原子炉の劣化を危険視している。

 原子炉は運転年数を経るにつれ、中性子を浴びて次第にもろくなる。その程度を調べるため、電力各社は圧力容器内に容器本体と同じ材質の試験片を置き、もろさの指標である「脆性遷移(ぜいせいせんい)温度」を測っている。温度が上がるほど、もろさが増しているとされる。
 1975年に操業を始めた玄海原発1号機は九電管内で最も古い原発で、想定している運転年数は2035年までの60年間。脆性遷移温度は76年、80年、93年に測定し、それぞれ35度、37度、56度だった。ところが、2009年には98度と大幅に上昇した。(後略)
 朝日新聞は「脆性遷移温度」について、次のように用語解説をしている。

―原子炉圧力容器内の鋼鉄のもろさを示す指標。使用前はマイナスだが、鋼鉄が中性子照射を受けると、温度が次第に上昇。地震などで配管の破裂が起こると、冷却水が失われ、緊急炉心冷却システム(ECCS)が作動して冷却水を注入する。その時に脆性遷移温度以下だと、容器が破断し、大量の放射能が環境に放出される危険がある。

 地震学者からみた社会観。それに強い示唆をうけて、地球や日本列島、時代などへの見方が、大きく変化してしまった。私は石橋克彦・神戸大名誉教授がさし示す視点を理解し、東日本大震災において何が起きたのか、把握しようとしてきた。それは、私の一種の覚悟に基づいたものである。私のなかに潜む怯懦(きょうだ)を排して、「3・11」を厳しく受けとめようとしたからである。今この時期における中途半端さは致命的であると思った。
 次は津波について考えてみたい。

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