因島で見た野鳥【6】ウグイス

スズメ目ウグイス科の一種で、ほぼ全国に分布する留鳥。全長14~15.5㎝で、オスはメスより大きく、スズメ大であるが尾羽が長く、スズメよりかなりスマートに見える。

体は茶褐色またはオリーブ褐色と表され、眉班(目の上の眉状の斑)は淡く、体の下面も淡い色で、地味な羽衣の鳥である。早春にオスは縄張り宣言で、「ホーホケッキョウ(法 法華経)」と鳴き始め、春の訪れを告げる。

メスと非繁殖期のオスは、舌打ちのような「チャッ チャッ」と鳴き、低草木の間をせわしなく飛び回る。

動物の鳴き声を、人の言葉や発音で表したものを「聞き做し」という。

「法 法華経」は周知の聞き做しの一つであるが、古くは「ウー グイス」と聞き做し、種名の由来であるとの説がある。

巣に産み付けられたホトトギスの卵を子育てする、いわゆる、托卵の仮親となることもある。

万葉集の長歌に、「鶯の卵(かいこ)の中に 霍公鳥(ほととぎす) ひとり生まれて 己(わ)が父に 似ては鳴かず 己(わ)が母に 似ては鳴かず…」とあり、托卵の習性を、「万葉人びと」が知っていたことになる。

(写真・文 松浦興一)

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