因島にて…Ⅱ 地域から見えるもの【6】地震学者の警鐘(4)

石橋克彦・神戸大名誉教授(地震学)は、東日本大震災後の5月23日に開かれた参議院行政監視委員会で、参考人として「原発事故と行政監視システムの在り方」について意見を述べている。石橋参考人が準備したレジメ(要点)にそって見てみたい。


冒頭、2005年の衆議院予算特別委員会において「原発震災」を警告したが、生かされず、残念であると述べ、陳述を始めた。

第一に福島第一原発は、大津波以前に地震動(揺れ)で重大事故が生じた可能性が大である。元原子炉製造技術者・田中三彦氏の論文を紹介して、次のように指摘する。

―地震の激しい揺れによって、まず、1号機では配管の破損が何処かで生じたであろうと。それによって冷却材の喪失が起こった。つまり「冷やす」という機能が喪失した。で、これがメルトダウンにつながったという推定です。

―2号機は地震の激しい揺れによって圧力抑制室に損傷を与えた可能性が大きい。これは、閉じ込める機能が喪失されたわけです。これで放射能も露出しますし、水素も流れ出てそれが水素爆発に繋がったのであろうと。

石橋参考人は、そうであるにもかかわらず保安院、東電、マスメディアは、大津波原因説で世論誘導を図っているのは大問題であるとする。揺れは想定の26%超以下だが長時間の繰り返し荷重が重要。福島第一原発について、2009年に保安院と安全委員会が耐震安全性を認めたが、それが過誤であった可能性大であるとする。

第二に保安院が出した、全国の原発に対する津波緊急安全対策指示が根本的に大問題である。津波対策だけでは全原発に地震危険性は消えないうえに、大津波と全電源喪失を想定したということは、自ら原子炉立地審査指針に違反することを認めたことになる。

―「万一の事故に備え公衆の安全を確保するためには、原則的には次のような立地条件が必要である」

大きな事故があったような事象が過去においてなかったことはもちろんであるが、将来においてもあると考えられないこと。また、災害を拡大するような事象も少ないこと。

こういうことが、原則として立地条件に必要であるとうたっているわけです。ところが、大津波とそれによって全電源喪失という大きな事故ですね、これを全国の原発で想定しましょうということですから、これは、驚くべきことです。そんなものは、立地の条件に反しているわけです。

そもそも、人間の良識、常識から考えて、大津波を被る恐れがあるような場所で原発を運転するということ自体、私は正気の沙汰ではないと思います。

第三に原子力安全・保安院と原子力安全委員会が原発擁護機関になっている、と指弾する。

第四に日本列島は、地球上で最も原発事故に適さない場所である。日本列島は、地球表面積の0.3%弱なのに、地球の全地震の約10%が集中している。

「原発と地震」の問題では以下の4点を肝に銘じるべきである。

  1. 原発は、莫大な放射能ゆえに、最高度の安全性が求められる。
  2. ところが原発は完成された技術ではなく、制御不能に陥る場合がある。
  3. いっぽう地震は、最大級になると本当に恐ろしい。
  4. しかし人間の地震現象の理解はまだ不十分で、予測できないことが沢山ある。

そして石橋参考人は、日本の原発について次のように、端的に表現する。

―地震学をやっている人間として現実的なことを考えるとやはり、日本の原発はフランスやドイツの原発と違うのです。何が違うかというと、日本の原発は地震付き原発であると。

(青木忠)

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