ふるさとの史跡をたずねて【92】因島八景第七景(因島三庄町)

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因島八景第七景(因島三庄町)

「水軍スカイライン(椋浦峠)から地蔵鼻への眺望」の第七景の石碑は水軍スカイラインから外れて、奥山登山口の方へ少し上がったところにある。そこから見れば地蔵鼻の向こうが県境で、今更ながら因島が広島県の端に位置するのだと実感する。弓削島の左に久司浦、右に上弓削の集落が小さく見える。大人なら家老渡フェリーに乗ればすぐに行けると思うが、童心に帰れば、そこはまさに海の向こうの異国の世界である。目を凝らせば地蔵鼻のこちら側に鼻の地蔵さんが丸く見える。海も美しい。

さて、足元に視線を転じると、すぐ上には因島最高峰奥山(観音山)の登山口、その隣のお堂は島四国番外の長戸庵大師堂である。長戸庵というのは本四国の12番焼山寺への遍路道にある仏堂のことである。島四国を作った時、ここにあった大師堂と椋浦峠に焼山寺道の難所を思い出したのであろうか。その名の由来の通り、椋浦峠を歩いて登ってきたら誰でも、休むのにちょうどええ塩梅(あんばい)、と思ったに違いない。

少し北へ下ると、一の城跡への登山口、さらに下ると奥山林道(林道天狗山線)の入口などがある。その先は椋浦町に通じるが急な坂だからスリップ注意である。特に雨の日は車で通らない方がよいだろう。

(写真・文 柏原林造)